アウトランダー 5 第10話「悪魔に慈悲を」【あらすじ感想】

ウィルミントンにて

ワイリーの荷揚げ場へ向かうジェイミーたちを見送ったクレアとブリアナは、注射器に必要なガラス管を注文する。温度計のガラス管を作ったことがあると言う職人は、クレアの「医療で使う」という説明に納得し、特注品の製造を引き受けた。問題は、まだ発明されていない注射針だ。

一方、ワイリーの荷揚げ場に着いたジェイミーは「気を抜くな」と、共に戦うロジャーとイアンに声をかける。これまで人を殺したことのないロジャーは自分の手でボネットを仕留める覚悟を決め、ジェイミーは「やるなら決してためらうな」と助言する。しかし、ジェイミーたちの前に現れたのはボネットの手下だった。

紳士のふるまい

約束の場所に現れなかったボネットは、ウィルミントンで見かけたクレアとブリアナを尾行していた。海岸で診療所に必要な海藻や貝殻を集めるクレアとブリアナを監視するボネットは、ひとりになったクレアを捕える。母を助けるためブリアナが持った銃は弾が出ず、殴られたクレアが意識を失っている間にブリアナは連れ去られてしまった。

ブリアナを自分の“島”へ連れてきたボネットは「父親としてお前たちを養いたい」と言い、ジェレマイアへのブレゼントを見せ、ブリアナに豪華なドレスを贈る。どうすれば立派な紳士になれる？と聞かれたブリアナは“紳士”のふるまい方を教えることで、ボネットから身を守る。

本を読むことを求めたブリアナの「物語の登場人物を突き動かすのは“金”か“愛”か“復讐”」という説明に興味を持ったボネットは「俺は何だと思う？」と聞き、ブリアナは“金”だと断言する。俺から見た物語をおまえは知らないと反論したボネットは「息子のために俺を愛してくれ」と言い、ブリアナに“この世に子供を残した”と教えられた時に感じた喜びを語る。

ブリアナが聞かせた『白鯨』の物語に引き込まれたボネットは、海に襲われる悪夢を見ると打ち明け、ジェレマイアも悪夢を見るかと質問する。「どうすれば息子を慰められる？」と涙を流し訴えるボネットに手を握られたブリアナは「おやすみを言うべきよ」と言い聞かせ、ボネットは“紳士”らしく従った。

ボネットの悪夢

キスを求められたことで、それまでの芝居がバレたブリアナをボネットは馴染みの客であるハワード船長に売る。6ポンドでハワードに売られたブリアナをジェイミーたちが救出した。ジェイミーたちはワイリーから聞き出した娼館で、ボネットの屋敷でブリアナと会ったエピーを見つけたのだ。

捕えたボネットは、ブリアナが望むように法で裁かれた。ジェイミーは世直し団との戦いで貸しのあるトライオン総督に知らせ、トライオンはボネットの処刑を決める。悪夢に見る海で処刑されるボネットを見ていたブリアナは、ボネットを撃ち殺した。「今のは慈悲か？とどめを刺したのか？」というロジャーの問いに、ブリアナは答えなかった。

ジョカスタ

ジョカスタの弁護士のフォーブスがボネットに協力する理由は報酬だけでなく、ブリアナに求婚を断られた復讐だった。

ジョカスタから財産分与の書類作成を頼まれたフォーブスは、親族だけでなく使用人たちにも気前よく分け与えるジョカスタを許せない。リヴァー・ランの財産の2割をもらう約束をボネットとしているフォーブスは「私の金をばらまくな」と怒り、ジョカスタを襲う。

テーブルから落ちた呼び鈴の音で駆け付けたユリシーズは、クッションでジョカスタを窒息させているフォーブスを絞め殺した。ユリシーズに呼びかけられたジョカスタは、ぐったりとしながらも意識を取り戻した。