スーパードラマTVさんでシーズン2の放送が始まる『トランスプラント 戦場から来た救命医』をピックアップします。
医療ドラマは好きだけど、このところ「観たい!」という気持ちが沸かなかったジャンルです。その理由は、コロナ禍になり、日本での放送がアメリカ放送からかなり間をおいたものになったから。キャストの降板を含め、先々の展開を知った上での視聴が避けられない状況となり、興味を持ち続けることが難しくなってしまいました。そんな中、視聴した『トランスプラント』は、カナダ発のドラマということで、不用意なネタバレを踏んでしまうことも少なく、さらに内容も秀逸!ガツガツしたアメリカドラマとは一線を画し、心に響くものになってます。
『トランスプラント』の舞台はカナダのトロント。大病院であるヨーク記念病院で働く研修医たちにシリア難民のバッシュが加わるところから始まります。実は、ヨーク記念病院はバッシュが就職できなかった病院で、医師の職に就けなかったバッシュが見つけた仕事は町の小さなレストランの厨房スタッフでした。ある日、暴走トラックが引き起こした大事故に遭遇したバッシュが助けた人々の中にヨーク記念病院のビショップ医師(バッシュを不採用にした張本人)がいたことから研修医として採用される・・・というのがイントロダクション。
見どころは、バッシュの背景(故郷シリアの内戦で両親を亡くし、12歳の妹を連れてカナダに逃れた)や人となりだと思うのですが、異例の新人バッシュを通し視野を広げてゆく同僚医師たちの真摯さにも胸が熱くなります。そんな仲間たちの中で、わたしのイチオシキャラはマグス(ルブラン医師)です。仕事人間のマグスがいつしかバッシュに惹かれてゆく様子は可愛らしくて応援したくなることうけあいです!
難民の医師が主人公という異色ドラマではありますが、これまで観た医療ドラマの中でも共感できる部分が多く満足度も高いです。カナダではすでにシーズン3が放送中とのことで、先の展開も楽しみにしたい作品です。