Episode9 Monsters and Heroes
【ざっくりあらすじ】
獲物を見つけた猟師のジョサイアと狩りに出るジェイミーはブリアナを誘うが、染め物を手伝う約束のあるブリアナは代わりにロジャーが行くと返事する。
森での出来事
獲物に近づいたジェイミーは二手に分かれる指示を出す。図らずも狩りに加わったロジャーと組むことにしたジェイミーは、森の中で蛇に噛まれてしまう。噛んだ蛇はすぐさま殺したものの、傷は深い。毒蛇だと確信したロジャーは痕を切り、血を吸いだした。
「助けを呼べ」と命じられたロジャーは別行動になったイアンたちを捜してみるが、どこにいるのか見当もつかない。痺れや麻痺が進み、最悪な状態へ向かいつつあると悟ったジェイミーは、自分の代わりにボネットを殺せとロジャーに頼む。ボネットが生きているとロジャーもブリアナも知っていると教えられたジェイミーは、詳細はグレイ卿に聞けと指示する。
ボネットを絞首台から救った自分がすべての災いを招いたと考えるジェイミーは「息子は父の罪を償わねばならない」と訴えるが、たとえ相手がボネットだとしてもロジャーは自分が人を殺せるとは思えない。そんなロジャーに、ジェイミーはボネットの狙いはジェミーがジョカスタから託されたリヴァー・ランだと説明し、ボネットは必ずジェミーを我が子と主張すると教えた。
夜が明け、ロジャーは即席のソリの上にジェイミーを寝せ、リッジを目指し歩き始める。しかし、いっこうに森を抜けられず、現在地もわからない。息も絶え絶えなジェイミーは雲の流れを追えと教え、自分が死んだ後のことをロジャーに託す。「この男を救って下さい」と神に祈り、教えられた通り雲の流れを追い歩き続けるロジャーの耳に、ふたりを捜すイアンたちの声が届いた。
蛇の牙
リッジに戻ったジェイミーを診たクレアは、初めて見る蛇の噛み傷に愕然とする。壊死した部分は住人総出で集めたウジ虫で治療し、ペニシリンの培養液を飲ませてみる。唯一手元にあった注射器を怒れるブラウンに破壊されたクレアには、ペニシリンを使う手段がないのだ。
体は毒に打ち勝ったものの、ジェイミーの脚の感染症は深刻だった。クレアが切断を考えていると知ったジェイミーは「勝手に脚を切るな」と命じる。命を救えばジェイミーの愛を失うとクレアが悩む一方で、ロジャーとイアンの手を借りたジェイミーは診療所を出て、自分の寝室へ戻る。ずっと尊敬していたジェイミーの「脚を失うより死を選ぶ」という本音を知ったイアンは憤り、「失望した」とジェイミーに背を向けた。
その夜、死の淵を彷徨ったジェイミーは脚の切断を決意する。手術の準備を始めたクレアの診察室に飛び込んだブリアナは、手作りした注射器代わりの物を差し出した。ロジャーが持ち帰った蛇の首を見たブリアナは、蛇の牙のメカニズムから注射器の代わりになると気づいたのだ。それは、この時代で天職に出会えるのかと悩んでいたブリアナの技術者としての能力を証明するものだった。
穏やかな日常
ジェイミーの騒動の中、ファーガスとマーサリに3人目の子供が生まれた。出産を控えたマーサリに「母として分かち合ってほしい」と付き添いを頼まれていたクレアは、マーサリに謝った。
順調に回復しているジェイミーは「俺がお前に託した最期の願いは忘れていい」とロジャーに話すが、ロジャーはボネットに会うときは一緒に行くと決めている。
クレアに変わらぬ愛を告げるジェイミーは死の淵で見たことを語る。ジェイミーが向こう側へ行かず、生きる道を選んだ理由は、まもなく始まる戦争に神から授けられた使命があると感じているからだった。
おちゃのま感想
ジェイミーが死ぬわけがない!そう思ってても、ハラハラさせられる物語でした。クレアが服を脱いでジェイミーに寄り添った、あのお別れのようなシーンで、人工呼吸しておくれ~…なんてことが脳裏をかすめた自分が悲しい。
何かとロジャーに冷たくあたり、頑固爺になってたジェイミーでしたが、心の奥底では信頼してるんですよね。ジェイミーに認められたい気持ちが強いロジャーに、今回のような場面ではなく、その気持ちを伝えてあげてほしかった。死の間際に「お前は息子」と言われ、ボネットを殺せだなんて。ロジャーの気持ちを思うと…(-_-)
なにげに、今回のエピソードで重要だった出来事は注射器の代用品が見つかったことのように思えます。それを発見したブリアナも技術者としての道を見つけそうですよね。このところ存在感の薄かったファーガスもイアンが戻ったことでセリフが増えてよかった(*^^)v