Episode13 Dragonfly in Amber
【ざっくりあらすじ】シーズン最終話
1746年4月16日。カローデンの戦いの朝を迎えた。ジェイミーは兵士たちの疲弊を理由に撤退をチャールズに訴え、最後の望みにかけた。しかし、チャールズは「今日が決戦の日」と告げ、ここでも信仰を説くのだった。クレアはジェイミーに最期の策を提案した。
最後の策
(午前 7:36)
クレアが考えた最後の策は、チャールズ暗殺だった。持病である壊血病の薬を飲むチャールズに、コラムに使った薬を飲ませようというのだ。
コラムの死が自殺で、それをクレアが手助けしていたことに驚くジェイミーだが、事情を聴く時間はない。クレアは、誰にも気づかれずチャールズを殺せるこの作戦しか戦いを止める方法は残っていないと必死だった。
(午前 8:18)
しかし、ジェイミーたちのこの話をドゥーガルが盗み聞きし、計画は実行できなくなった。
暗殺計画を聞いたドゥーガルがふたりを許せるはずもなく、争った結果ジェイミーとクレアはふたりでドゥーガルを殺してしまった。ドゥーガルは、カローデンの戦いを前に死んでしまったのだ。
(午前 8:26)
思いがけない事は続き、今度はルパートにドゥーガル殺害を知られてしまった。ジェイミーはルパートに2時間の猶予をもらい、その後はちゃんと報いを受けると約束し納得させた。
ジェイミーの遺志
もう戦いを阻止することはできない。
(午前 8:34)
ジェイミーは戦いが始まる前にやるべきことを開始し、まずラリーブロッホの領土を甥に譲る証書を作成した。
1年前の日付(ジェイミーがチャールズの反乱に巻き込まれる前)で準備されていたその証書に、クレアとマータフが証人としてサインし、ファーガスにラリーブロッホに届ける指示を出した。
ファーガスは一緒に居たいと嫌がるが、命より大切な事だと諭し、このことを語り継ぐ必要を説いた。ジェイミーとクレアは、ファーガスを本当の息子だと思っていると抱きしめ送り出した。
(午前 8:43)
次にジェイミーは、フレイザーの者を戦場から連れ出せとマータフに指示を出した。混乱中のチャールズ軍なので気づかれることなく脱走できるはずだ。
自分はクレアを避難させ最後まで戦うというジェイミーに、マータフは領民たちを帰路につかせたら一緒に戦う為に戻ってくると言い任務に向かった。
(午前 8:54)
最後にジェイミーは、クレアをストーンサークルへ連れて行った。 「その時が来たら石を通って未来へ戻る」と以前かわした約束を、ジェイミーは今実行しようとしていた。
ジェイミーは自分が残せる唯一のものを、フランクに託すつもりだった。クレアは妊娠しており、ジェイミーも気づいていたのだ。クレアは離れたくないと必死だが、選択の道は他にはなかった。クレアは「子供にジェイミーの父親の名前(ブライアン)を付ける」と約束した。最後のキスをしたジェイミーはクレアを石の向こうへ見送った。
そして、最後の戦いが始まった。
1968年 20年後のスコットランドへ
クレアがジェイミーと別れ、自分の時代に戻ってから20年の時が過ぎた。
娘のブリー(ブリアナ)を連れて、スコットランドを訪れたクレア。クレアは20年の間に外科医になり、フランクはすでに他界していた。娘のブリーは歴史を学ぶ利発な女性に育っている。
懐かしい牧師館では、牧師の葬儀が行われていた。挨拶をしているのは、牧師の養子ロジャーだ。ロジャーもまた大学で歴史を教える青年に成長していた。 ロジャーの好意で、牧師館に宿泊することになったクレアとブリー。 ブリーはロジャーと打ち解け、ロジャーの勤める大学で、熱狂的なスコットランド独立を訴える“ジリアン・エドガーズ”という女性と知り合った。ジリアンは、あのゲイリスだった。
“さよなら”を告げるまで
一方クレアは、ひとりで“あの時代”の面影を訪ねていた。 気になっていたラリーブロッホの領地の件を公文書館で調べたクレア。古い証書には、あの日自分が書いたサインがあり、土地は姉たちが守りジェイミーの望み通りフレイザーの血筋に受け継がれた事が分かった。
そして、カローデンの資料館では、別れる前にジェイミーに手渡した琥珀の石が展示されていた。 カローデンムーアにある小さなフレイザーの墓標の前に佇んだクレアは、20年の報告をし、最後にあの日言えなかった「さよなら」をジェイミーに告げていた。
母の秘密
ブリーは母と父の間には何か大きな事件があったらしいとロジャーに話し、ロジャーの協力で亡くなった牧師の日記を調べることになった。
牧師の遺品を探すふたりは、「ランダル」と書かれた箱を見つけた。そこには、クレアが3年間姿を消した事件を報じた記事が入っていた。 クレア失踪事件の記事を読んだブリーは、自分の父がフランクではないと知ってしまった。
問い詰められたクレアは、正直にジェイミーの事をブリーに話した。しかし、ブリーがこのおとぎ話のような話を信じるはずはなく、クレアを浮気者だと罵り反発するばかりだった。
過去への扉
クレアはブリーが持っていたチラシの人物が、魔女裁判にかけられたゲイリスだと気が付いた。確かに魔女裁判の日、ゲイリスは「1968年から来た」と言っていた。ゲイリス宅を訪れたクレアは、ゲイリスの夫の目を盗みゲイリスの手帳を持ち出した。そこには、ゲイリスが考えた「ストーンサークルを通り過去へ行く方法」が記されていた。
ゲイリスが今夜“大義の為”の旅に出ると話していた事をブリーたちから聞いたクレアは、ゲイリスを止めなければと焦り始めた。しかし、それには問題があった。ロジャーがマッケンジー家の末裔だと聞いたクレアはロジャーの家系を調べ、ロジャーがゲイリスとドゥーガルの子孫だと知ったのだった。もしゲイリスを止めれば、ロジャーの存在にどう影響するのかわからない。それを聞いたロジャーは、冷静に「とりあえず彼女に警告しよう」と言い、三人でストーンサークルへ車を走らせた。
ストーンサークルでは、夫を生贄にしたゲイリス(ゲイリスはタイムスリップには生贄が必要と考えてた)が過去への扉を開こうとしていた。クレアの声も届かず、ゲイリスは石の向こうへ旅立ってしまった。
自分の眼で、石の中に消えた人を見たブリーとロジャー。ふたりはやっとクレアの話を信じることができた。そして、ブリーとロジャーにも時を超える騒めく音が聞こえていた。
ジェイミーの便り
クレアの話を信じたブリーは、牧師の遺品から見つけた事をクレアに知らせることにした。 それはフランクの依頼で牧師が調査をしていた事で、フレイザーの中でひとりだけ生き延びた将校がいるという史実だった。
5人いたフレイザー姓の将校のうち4人は処刑され、ひとりは生き延びたのだという。そのひとりの名前は、ジェームズ・フレイザー。ジェイミーだった。
「それが本当なら戻らなければ」と、ストーンサークルを見つめるクレアの瞳には希望があふれていた。
おちゃのま感想
シーズン2最終話。余韻に酔っております。
カローデンの戦い前の慌ただしい出来事と、未来に戻り20年経過したクレアとを織り交ぜながらのエピソード。これ、哀愁感じるすごくうまい演出でした。
クレアが懐かしの土地を歩き、かつて生きた人たちに思いを馳せるあたり・・・。すっかり廃墟なのだけど、現実にそこに生きていた人々の影。クレアにとっては20年の時間が経ち、歴史的には200年。それでも気持ちはあの時のまま・・・やるせないです(涙)
ジェイミーが戦いを生き延びたと知ったクレアは「会いに行かねば!」と、決意の表情。
時間をまた超えられるとしても、どの時代のどの地点に到着するのか・・・そこ、どうなんでしょう。若いジェイミーのもとに年老いたクレアが現れた・・・なんて事にはならないとは思うのだけど。そこは同じ時間の流れがある(ジェイミー側の20年後に行ける)という設定なのかな?
ジェイミーが生き延びた理由は、もしかしてドゥーガル殺害が関係しているのかな~。もしくはまたランダルに捕らえられた?・・・とか?たとえ戦死しなかったとしても、生き延びたからにはそれ相当の苦しみが待っていたのではないかと想像してしまう。
どこかでゲイリスに繋がるのかな~?と思っていたのだけど、ここで繋がりました。ゲイリスは当時の服装っぽいものを着て石を超えてました。石の向こうの時代を知っていたという事ですよね。どうやって?
“大義の為”に時代を超えた狂信的なゲイリスは、ジャコバイトのドゥーガルの愛人になってたけど、ドゥーガルを使って何かしようとしてたんですかね~?それともあの時代を生きる事に必死で、大義の事は忘れてしまったのか。うーん・・・。いずれにしてもふたりとも死んでしまった。
胸打つエピソード(フランクが亡くなっていた事は、すごくあっさりで驚いたけれど)が多くて長文になってしまいました。
読んでくださったみなさま、ありがとうございます。
お疲れさまでした~。
いろんな気になる事を残しつつ、今シーズンは終わりです。
クレアの娘ブリーやロジャーが今後どうからんでくるのかも気になるところ。石の音が聞こえたという事は、ふたりも時を超えられるんでしょうか。