Episode8 Unfit
【ざっくりあらすじ】
オブアンディの出産に集められた侍女たちは、リディアの手先になったオブマシューに嫌がらせした。見かねたリディアは「やめさせて」とジューンに命じるが、オブマシューの密告を許せないジューンはとぼけ、舌を抜いて腕を焼くかとリディアを挑発した。
罪人
リディアに対しても大胆になったジューンは、「また撮影がなければいいけど」と、侍女への拷問を信仰で正当化しているリディアを皮肉った。オブアンディの陣痛が収まり、いったん引き上げることにしたリディアは侍女たちをセンターへ連れて行く。
リディアは告白の儀式を行った。告白を強いられるのジューンだ。リディアの誘導で唱和する侍女たちの責めを受けたジューンは、あっさりと「悪いのは私です」と認めた。リディアはアグネス(ハンナ)が受けた不利益を説き、身勝手な愚か者だと責めた。
「告白することで心の重荷は軽くなる」と満足そうなリディアに、「告白があります」と手を挙げたジューンは、オブマシューがお産に迷いがあると告発した。突然、責めの矛先を向けられたオブマシューは「一瞬そんな気がしただけ」と動揺する。リディアや侍女たちの冷ややかな視線を浴びるオブマシューは、今回は女の子のような気がして怖くなったと告白した。リディアの言葉に従う侍女たちに「罪人」と責め立てられたオブマシューは涙を流した。
復讐
オブアンディが産んだ赤ちゃんは死産だった。赤ちゃんは女の子だったと知ったジューンが感じたものは“安堵”だ。ギレアドでは女の子の未来は暗い。死産だったと聞いたローレンスはエレノアには知らせるなとクギを刺し、明日エレノアの相手をしてくれとジューンに頼んだ。ローレンスの矛盾に疑問を抱いたジューンは、電話1本で夫人を脱出させられるのにそうしないと指摘した。ローレンスが何より気にかけているエレノアは、ローレンスが作った世界のせいで苦しんでいるのだ。
ジューンを問題視したリディアは、対策を練る。模範的侍女だったジューンを変えたのはウォーターフォード夫妻だと考えたリディアは、配属先を変えるべきだと思いつく。買い物中、リディアに声をかけられたジューンは、不安そうにこちらを見ているオブマシューの視線に気づいた。ジューンはわざと笑みをうかべ、オブマシューを追い詰めた。取り乱したオブマシューはそばにいたジャニーンを襲い、守護者の銃を奪う。悟ったようなジューンの視線に誘導されたオブマシューは銃口をリディアに向け、守護者に撃たれた。
リディアの過去
家族法の弁護士を経て教師になったリディアは、子供思いの愛情深い教師だった。ある日、お迎えが遅れたライアンと母親のノエルを自宅の夕食に招いたリディアは、シングルマザーのノエルと親しくなった。ノエルは飾ることなく私生活を打ち明け、ひとりで暮らすリディアを気にかけた。
ノエル親子と過ごしたクリスマスはリディアに誰かを愛する気持ちを思い出させた。「あなたも頑張るの」とノエルに励まされたリディアは、ノエルが贈った化粧品でメイクし、同僚のジムと新年のパーティに参加した。ジムに誘われ、カラオケを楽しんだリディアはジムを自宅に誘う。リディアは積極的にジムを求めるが、ジムの気持ちは同じではなかった。
ジムとの気まずい出来事はリディアを変えた。「親権の剥奪なんて必要か?」と止めるジムに耳を貸さず、リディアはノエルを不適格な親として通報したのだ。息子を奪われたノエルの「あの子の人生が台なしよ」という罵りを受け止めたリディアは「あなたを許す」と応えた。
おちゃのま感想
ギレアド信者の侍女オブマシューが退場です。
生まれてくる子が女の子だったらどうしようと悩んでいたことを思うと、オブマシューがギレアドを信じていた理由は、生き延びる術だったのかも。
今回は、リディアの過去が描かれました。おそらくアメリカがギレアドに変わる少し前くらいの時代なのかな?リディアを変えたのは、ほんの少しのジムとの気持ちのすれ違いでした。あのときリディアが時間をかけジムとの関係を築いていたら…リディアは“おば”になっていなかったかもしれませんよね。ギレアドで生きる女性にとって、何が幸せなのか判断できませんが、ひとりの人間としてはジムやノエルやライアンと過ごす人生のほうが断然満ち足りていたと思います。リディアはノエル親子を引き裂いたことを後悔してるのかな?
今のジューンもギレアドで生き抜くために、変わったんですよね。リディアは環境による影響を指摘してたけど、大元の問題はギレアドだと思うんだけどな。