Episode10 Radical
足に大きな血栓がある歴史学のマンシー教授はネイティブアメリカンへの犯罪を理由に治療を拒否する。病院名の“ニュー・アムステルダム”は、レナペ族のマンシーにとって死を意味するものなのだ。先住民に対する犯罪を償ってくれるなら病院に残ると提案されたマックスは、病院名の改称を思いつく。
変化のために
病院名をオランダ人がマンハッタンに入植する前に呼ばれていた“レナペホーキング”に変更するというマックスの案に賛成する理事はいない。協力を求めたヘレンに「改称したいなら私だけでは足りない」と指摘されたマックスは、マンシーの学生たちと抗議活動を行う。
病院名は変えられなかったが、マックスたちの抗議活動はロビーの名称を“レナペホーキング”に変えさせた。これでマンシーは治療に応じると思ったマックスだが、知らせを受けたマンシーはマックスが起こした変化の波を止めないためにも治療を拒む。
変化のために死ぬ覚悟のマンシーが急変し、マックスは手術でマンシーを救う。「あなたの命は、あなたの死より価値があるから手術した」と意識が戻ったマンシーに説明したマックスは、ネイティブアメリカンの学生を医療職へ導く“マンシー医療進学プログラム”の計画を明かす。マンシーのためにネイティブアメリカンの医師を探したマックスは、医学部への進学が難しいネイティブアメリカンの学生の現実を知ったのだ。変化の始まりに立ち会えて光栄だと言うマンシーは、満足そうな笑顔を見せた。
それぞれの変化
医師免許試験に合格したレイラにキスされたローレンは戸惑う。逃げるように出勤したローレンだが、戸惑った理由はあまりにも自然なキスに驚いたからだった。一方、既婚者だと知らずデートに誘ったマルヴォからプレイリストを渡されたレイノルズも困惑する。恋人を誰かと共有するなんてあり得ないと思っていたレイノルズだが、男女問わず複数の恋人から愛される患者と接したことで愛の形は人それぞれだと気づく。
夫マーティンの新たな患者の話を聞いたフロムは愕然とする。退役軍人でPTSDを発症しているというその患者は、フロムが治療を断ったチャンスだった。新たな医師を見つけたチャンスは、再び嘘の身分で診察を受けていたのだ。
脳神経内科部長に採用したルシオの人間性を知ったアグネスは思い悩む。理事たちは著名なルシオを歓迎したが、ルシオは患者から搾取し他科の予算をだましとる医師だったのだ。ルシオのやり方に怒るヘレンの言葉から、自分にはもともと雇う権限がなかったことに気づいたアグネスは脳神経内科の暫定部長としてルシオを解雇した。
ヘレンとマックス
勝手に高校を退学したミナを放置できないヘレンは古いカルテの入力作業の仕事を与えるが、亡くなった患者の記録は父の死を乗り越えていないミナを傷つけた。「姪を病院に連れてくるなんてバカだった」と自分を責めるヘレンを慰める一方で、マックスはシンと別れたヘレンへの言葉を探す。そんなマックスをハグしたヘレンは「友達でよかった」と告げた。
おちゃのま感想
変化の時ですね〜。シーズン3も終盤に差し掛かり、シーズン4への布石を意識しての展開かな?早くにシーズン5までまとめて更新されたので、各キャラの掘り下げや人間関係をじっくり描けますよね。特にマックスとヘレンの関係はじーーーっくり描いている印象です。ふたりが友達から先へ進むには時間が必要ですものね。
さらに、ややじっくり描かれたローレンとレイラの関係は数歩前進です。ふたりの関係はローレンが言っていたように自然な流れのように感じるけど、レイノルズのほうは違和感ありありです。レイノルズがマルヴォを誘ったのは好きになったというより、少し気になる程度の気持ちからだと思うのだけど。
ところで、フロム先生とチャンスの関係はより複雑になったみたいです。患者との距離感はフロムの課題だと思うけど、素人の自分にはチャンスのようなタイプとどう接すればいいのかまったく分かりません。