原題:Homecoming
作品データ
ジャンル:スリラー
シーズン:1(継続中)
エピソード:10(継続中)
主な舞台:フロリダ州タンパ
アメリカでの放送:2018-
メモ:シーズン1を視聴済
ストーリー
母の家で暮らし、地元のダイナーで働くハイディを国防総省監察総監室のカラスコが訪ねた。4年前に辞めた帰還兵支援施設『ホームカミング』について聞かれたハイディは、当時の記憶が欠落していることに気づく。
カウンセリングを担当した“ウォルター・クルーズ”の名前さえ覚えていなかったハイディは、クローゼットに入れたままの職場から持ち帰った箱を開けた。中に入っていた携帯の着信は“コリン”という記憶にない人物からのものばかり。疑問が膨らむハイディは、コリンの番号へ電話をかけてみた。
一方、『ホームカミング』への苦情申し立てを調査するカラスコは上司の指示に背き、直観に従い調査を続ける。
おちゃのま感想
ジュリア・ロバーツ(Julia Roberts)主演で話題のドラマ。
特徴は、過去と現在を交差しながら帰還兵支援施設『ホームカミング』の真実に迫るところ。『ホームカミング』の施設での様子を中心に、過去シーンは画面サイズで差別化され描かれています。長編映画を10話に分けたような印象の作品で、各話30分程度と短い内容です。わたしはちょっとずつ見たのですが、いっき見したほうがより楽しめたかなと感じてます。
見どころは、『ホームカミング』の実態に迫るあたり。この真実が明かされるシーンは、まるでホラーを見ているようで(流れている音楽もホラーっぽい)落ち着かない気持ちにさせられました。
超ネタバレですが、『ホームカミング』の施設で行われていることは、帰還兵たちを再び戦地へ戻すため、PTSDの記憶を消すという実験でした。息子を心配するウォルターの母が、支援しているのが政府ではなく洗剤などを扱う民間企業“ガイスト”だという点に疑問を持ったことから、物語の核心に徐々に近づいてゆきます。
直観に従うカラスコのしぶとい調査。自身の記憶に疑問を持ったハイディ。ハイディを警戒するコリン。『ホームカミング』の真実をめぐる3人の攻防とともに、物語はクライマックスへと向かいます。
ホームカミング時代とその4年後の落差のあるハイディを取り繕うことのなく演じたジュリア・ロバーツに目が行くドラマですが、それ以上にザラザラと嫌な気持ちにさせられたコリン役のボビー・カナヴェイル(Bobby Cannavale)の怪演が光りました。ボビー・カナヴェイルは『MR.ROBOT』のアーヴィング役でも、同じような気持ちにさせられた俳優さんです。
ハイディの物語は完結しましたが、『ホームカミング』はシーズン2が決まってます。そのためなのか、ちょっと蛇足的に終わったラストの部分が残念でした。