Episode20 The Art of Sleights and Deception
【ざっくりあらすじ】
マジシャンの“レイザー”ことクロード・ライシャーが『銃弾キャッチ』というマジックショーの最中、死亡した。事故死の判断に納得できないシャーロックは『銃弾キャッチ』を実際に行い、弾に塗られた毒を特定した。
マジシャンのバイブル
ライシャーの部屋のドアは、左利きの人間がピッキングした痕跡があった。部屋で見つかった警告文から元恋人ニューサムに疑いがかかるが、ニューサムは事故死と判断した警察に抗議の電話をかけており、無実を主張した。
ニューサムは、ギャンブル好きだったライシャーが得意のカードマジックで稼いでいたことを教えた。違法ポーカーでライシャーがカモにしていたキーティングという男が見つかり、ライシャーがキーティングをカモにした狙いは、キーティングが勤務する銀行が保管している『ターンリーフ出版の1963年の取引明細』を手に入れることだったと判明した。
ターンリーフ出版は1963年に『策略と騙しの技法』というマジシャン用の手引き書を出版した会社だ。『策略と騙し』はマジシャンのバイブル本で、著者のウォーカー・エルムズリーが偽名ということでも有名だった。この謎にとりつかれたマジック界の大物クイン・マルコムは200万ドルの懸賞金を出し、著者の正体を暴こうとしているほどだった。
200万ドルの謎解き
シャーロックは、ライシャー殺害はこの著者捜しに関係していると推理した。
精神を乱すほど著者捜しに執着し、マルコムの『熱心な賞金稼ぎリスト』に載る女性が「挿絵画家も偽名だとわかった時点で断念した」と話すのを聞いたシャーロックは、自分も著者の謎に挑もうと考えた。
シャーロックは、まず挿絵に使われたトランプがサミュエル&サンズ社の1959年製のものだと突き止め、画家本人が鏡を使って自分の手を描いていることがわかった。著者と挿絵画家は同じ人物だったのだ。
シャーロックが抜き出した挿絵を見たジョーンは、手に描かれた線が気になった。どの絵にもあるその線は、当時ではまだ研究段階だった手根管症候群の手術痕に見えた。
調べると、マルコムが賞金を懸けた1か月後、50年代後半NYで手根管症候群の実験的手術を行った病院の記録保管倉庫が放火されていた。しかも、その放火犯はライシャーの部屋へ侵入した犯人と同じく左手でピッキングしていたことがわかった。
著者の正体
シャーロックは、著者が判明すれば莫大な印税を支払うことになる『策略と騙し』の現在の版元であるファラデイ出版を疑った。しかし、専門書部門責任者のクリフトンは、著者は判明しており、名前はアルベルト・ランゲで、自分の祖父だと説明した。印税は相続人のクリフトンが受け取っており、クリフトンは祖父が1963年にターンリーフ出版と交わした契約書も提示した。
捜査は大きく後退だと沈むシャーロックだったが、ライシャーが闇サイトで入手したナチの強制収容所の医師が書いた解剖書から、「犯人は著者の孫クリフトン」だと特定した。
解剖書の挿絵は『策略と騙し』と同じ人物が描いたものだった。クリフトンは、祖父が偽名を使ったのは「本が売れると思ったから」と話していたが、本当はナチスを隠すためだったのだ。
『策略と騙し』の売り上げを守り、祖父の過去を隠したいクリフトンは真実に近づいたライシャーを殺し、解剖書を盗んでいた。しかし、数千ドルにもなる本を捨てることができず、クリフトンはその本を闇サイトに売りに出した。警察が入手したその本には、ライシャーとクリフトンの指紋がついていた。強気な態度だったクリフトンも、証拠の本を前に言葉を失くした。
ベルの受難
ベルが内務調査局に調べられることになった。ゴーラムという男が「昨夜車の割り込みでもめ、ベルに銃を向けられた」と通報したのだ。ゴーラムの証言内容を聞いたジョーンは、裏にベルの恋人シャンタルの元夫ロイがいると見抜いた。
ゴーラムは知らないととぼけていたが、2006年~2009年の間ロイはアパートの隣人だった。又貸しだったためロイの名前は記録になかったが、当時ロイはゴーラムが起こした売春婦とのトラブルをもみ消しており、それを証明する警官もいた。「どのみちロイは共謀と犯罪教唆で逮捕される」と言われたゴーラムは取引に応じ、ロイの指示だったことを証言した。
一件落着の良い知らせを持ってシャンタルの部屋を訪ねたベルは、血を流し倒れたシャンタルを発見した。
おちゃのま感想 ★★★★
シーズン終盤のこの展開((+_+))
どーしてハッピーに事が進まないのでしょう~(涙)
ベルが幸せになってもいいじゃないの・・・とつい思ってしまいます。シャンタルを襲ったのはロイなのかな~?それより、シャンタル助かりますよね?
シンウエルのその後も放置状態だし、今シーズンはどんなふうに締めくくるのでしょうか。あと4話。
暗い気持ちにさせられるエピソードでしたが、懸賞金の200万ドルの行方が気になります~。