Episode16 Fidelity
【ざっくりあらすじ】
ゲッパートがシャーロックを逮捕した理由は、捜査の中止を命じるためだった。国防情報局(DIA)の尋問施設で「捜査をやめなければスパイに仕立てあげる」と脅されても、シャーロックは捜査を続行した。
裁判のテープ
解放されたシャーロックは、コータイトのひき逃げ事件を見直した。捜査に間違がなかったことを確認したシャーロックは「関係者たちが殺された理由は、裁判中に起こったDIAに関わる何かを目撃したためだ」と考えた。
殺されたサイが引退後の執筆用に録音していた裁判のテープを聞いたジョーンは、コータイトの弁護人サンダースが興奮状態で話した「中国の宇宙飛行士のスパイ」「ベネズエラのトイレ爆弾」「ピラミッドの下に埋まってる金塊」が事件の鍵だと確信した。
統合失調症を患っていたというサンダースの妄想に思える内容ばかりだが、この発言があった日だけ代理として法廷にいた速記官のパースも3週間前死亡していたのだ。ジョーンの報告を聞いたシャーロックは「トイレ爆弾だ」と断言した。
トイレ爆弾の目的
コータイトが「犯人がわかった」とシャーロックに電話した2時間前、翌日大統領選を控えたベネズエラで36名の犠牲者を出したトイレ爆弾事件が報道されていた。爆弾が仕掛けられた図書館に居合わせた大統領は同情票で再選し、事件は3年前の法廷でサンダースが暴露した内容と一致した。
シャーロックはベネズエラの爆弾犯はゲッパートで、サンダースの法律事務所が関係していると考えた。深夜の法律事務所へ侵入したシャーロックとジョーンは、3年前の契約書に走り書きされたトイレ爆弾の日付を発見した。その筆跡は事務所代表のガーバーのサインと一致した。
当初、コータイト裁判の資料も見せなかったガーバーは、暗殺者に襲われたことでゲッパートとの繋がりを認め、捜査に協力した。
ゲッパートは3年も前にガーバーに接触し、ガーバーの学生時代の親友でベネズエラの情報機関トップになったアルベルトと交渉していたのだ。今回のトイレ爆弾と引き換えにゲッパートが手に入れたものは、“フィデル・ファイル”というカストロが周辺共産国と共有していた諜報の極秘ファイルだった。
ガーバーがフィデル・ファイルのコピーをとっていたおかげで内容は確認できたが、DIAの中東専門の分析官であるゲッパートがどの情報を必要としていたのかはわからなかった。
ねつ造の証拠
ガーバー暗殺に失敗したゲッパートは犯行声明で殺人を認め、フィデル・ファイルを公開した。
ゲッパートの暴露したファイルは全世界で見られ、特にイランの核兵器製造の証拠に見える映像は波紋を呼んだ。しかし、ガーバーがコピーしたオリジナルにそのビデオは含まれておらず、シャーロックは「ゲッパートの目的は偽情報をファイルに仕込みイランと戦争を起こすことだ」と推理した。
ゲッパートはNYに住む母親宅で逮捕された。FBIへ連行されるゲッパートに、シャーロックはねつ造だと認めるよう求めるが、思惑通りイランへの疑惑を広めたゲッパートが真実を話すことはなかった。
シャーロックはゲッパートの母親の愛犬が“キャミ”という名前だと気が付いた。ペルシャ語で「少し」という意味の“キャミ”という単語がゲッパートが公開したビデオから聞き取れることで、兵器製造に関することかも知れないと報道されていた。シャーロックは、ゲッパートが母親宅でねつ造ビデオを作った証拠を発見したのだ。
シャーロックはNY市警、FBI、MI6、信頼できる報道各社、そしてNSAのマクナリーにねつ造の証拠を渡した。
シャーロックとキティ
アーチーを紹介したときの様子から、キティはシャーロックが怒ってると感じた。
キティは探偵を辞めることが原因だと思っていたが、シャーロックがアーチーを見ても喜べなかったのは、NYを去ったキティが子供の誕生さえ知らせてくれなかったことにショックを受けたためだ。
シャーロックの本音を知ったキティはロンドンに戻ったあとのことを報告した。キティはアーチーの洗礼式をNYで行い、シャーロックとジョーンに代父母を頼んだ。キティはシャーロックを”家族”と呼び、「アーチーのために連絡を取り合わなきゃね」とキティらしく謝った。
おちゃのま感想 ★★★
救出を待つことなく、シャーロックはあっさり解放されちゃいましたね~( 一一)
ゲッパードは脅すためだけにシャーロック宅を捜索し、シャーロックを逮捕したんですね~。力を示したかったのかもしれませんが、脅すだけならもっと他に方法はあったような・・・。無事解放されてよかったんですけど。
今回はシャーロックの繊細な一面が描かれてました。
辛い過去を乗り越えたキティを見て、嬉しいはずなのに連絡してくれなかったことに傷ついてしまうあたりは繊細さに加え純粋さも感じました。シャーロックは数少ない(と思う)友人を大切にしてますよね。
今回のキティの再登場には、なんとなく卒業的な雰囲気を感じました。また登場して欲しいだけに、ちょっと寂しさを感じてます。