Episode13 A Study in Charlotte
【ざっくりあらすじ】
幻覚キノコの権威であるバランタイン教授が、“キノコパーティ”の参加者たちとともに死亡した。警察無線を聞き現場に押し掛けたシャーロックは、「教授が毒キノコを間違うはずがない」と断言した。
事件メモ
シャーロックが第一容疑者と考えたのは、バランタインの共同執筆者だった脳化学者のハーパーだった。2年前、ハーパーはバランタインの幻覚キノコの研究を「危険なエセ科学」と批判し、共著を回収され印税をフイにされた経緯があった。しかし、共著の回収はハーパーの希望でトラブルはなかったことが証明された。
バランタインの部屋の隠し金庫からキノコが見つかり、助手のシャルロッテ・ケーニヒから“青いエンジェル”というキノコを入手していたことがわかった。シャルロッテの自宅を訪れたシャーロックとジョーンは、体からキノコを生やしたシャルロッテの死体を発見した。シャルロッテの死因はシャーロックの予想通り“死の傘”の毒と呼ばれるもので、シャーロックは犯人の狙いはシャルロッテだったと推理した。
シャルロッテは「藻からバイオ燃料を作る方法を盗んだ」としてゼラケム社を訴えたが、却下されていた。賠償金を得られなくなったシャルロッテはグリフィンという婚約者と偽のED薬を作り、薬を売った代金をゼラケム社の施設と隣接する不動産で得ていた。シャルロッテが買い占めた物件はゼラケム社の施設拡張を阻止するもので、その土地をシャルロッテが所有する限りゼラケム社は施設を拡張できず、シャルロッテは相場より1500万も高い額でゼラケム社に売却をもちかけていたのだ。
シャルロッテの死でゼラケム社はかなりの節約ができるはずだ。しかし、自社に不審感を抱いたパル女史(ゼラケム社の担当者)が提出した資料でわかったことは、ゼラケム社内にシャルロッテを殺した人物はいないということだった。
全く犯人の見当がつかないシャーロックは、ハーパーとバランタインの共著に書かれたハーパーの名前がアルストン・C・ハーパーだと気づいた。“A・C・H”はシャルロッテの背中のタトゥーの文字だ。調べると、ハーパーとシャルロッテが4年前ドイツで結婚していたことがわかった。ハーパーは離婚を希望していたがシャルロッテは応じず、夫を愛するシャルロッテは夫の名前のタトゥーを“復讐”という意味の単語に書き換え執着していたのだ。ハーパーがバランタインとの共著を回収させたのも、シャルロッテに印税を要求されたからだった。
そのシャルロッテが急に離婚に応じると言い出し、ハーパーは探偵を雇ってその理由を調べていた。新しい婚約者の存在と大金を手に入れる計画を知ったハーパーは、シャルロッテを殺し不動産を手に入れようとしたのだった。ハーパーの研究室から“死の傘”の毒を合成した成分が検出され、ハーパーは逮捕された。
隣人の苦悩
シャーロック宅の隣家が「パーティ歓迎の宿」として民泊サイトに登録されている事がわかった。
隣家の騒音に耐えかねたジョーンは、隣家のオーナーのガービーに苦情を伝えることにした。しかし、ガービーがサイトに登録したのは、そもそもシャーロックが原因だった。シャーロックの騒音や突拍子もない行動(鶏を飼ったり・・・)に困っていたガービーは、初対面のときに教えてもらったシャーロックのメールアドレスに再三苦情を送っていたが、シャーロックが無視を続けたため住むことを諦めたのだ。
ガービーと初めて会った時のシャーロックは依存症で、そのとき教えたメールアドレスは使用してないものだった。そんなわけでガービーが困っていることなどシャーロックは全く知らなかったのだ。
ガービーの部屋が火事になり民泊に使っていたため保険金が下りないと知ったジョーンは、火事は民泊を潰そうとしたホテルのオーナーが企てた放火だと突き止めた。ジョーンは、防音壁を贈るのでガービーに部屋に戻ってきてと提案した。そして、シャーロックの「蜜蜂もよろしく」という伝言とともに自家製の蜂蜜を手渡した。
おちゃのま感想
これまでのシャーロックのしていたご近所迷惑な行為をつらつらと思い出すと、隣人のガービー氏はさぞかしシャーロックを恨めしく思っていたと想像します。直接苦情を言えないのはガービー氏の性格もあるだろうけど、やはり銃社会だからでしょうかね。
ご近所の騒音問題は、なんだか身につまされるおはなしでした。放火されたのはお気の毒だけど、ガービー氏が自宅へ戻れそうなのでそこはよかったです。
このところモーランドの話はお休みなので、そっちの調査が進んでいるのか気になります。