Episode6 In Quo Ego Vado Vos
メリディアンの拠点があるオーストリアのシューンベルクへ向かう列車に乗ったエミリーとカルは周囲を警戒しながらも、穏やかな時間と会話を楽しんでいる。一方、新たな拷問にも耐え続けているニックは別の施設へ移送されることになった。
夜行列車
監視するように様子をうかがう列車のスタッフに気づいたエミリーが席を外すと、カルはボストンのガナーセンに状況を知らせる。連絡を待ち構えていた様子のガナーセンにエミリーと接触できたかと聞かれたカルは、まだだと嘘をついた。
列車内に潜んでいたメリディアンの手下に襲撃されたふたりは、かろうじて手下を排除する。1室しか取れなかった狭い客室で着替えをするふたりは互いを意識する。エミリーはカルの背中にある傷に触れ、「中東で負った傷だ」と説明したカルは軍時代の苦い経験を語り始める。
カルの過去
たびたび地元住民に襲撃されていた補給部隊を援護していたカルは不審者に発砲するが、相手は少年だった。同じ部隊のホルトとムビンも駆けつけ、3人は少年を助けようとした。
少年の声を聞きつけた母親は、助けようとしているカルの背中を刺し、騒ぎを知った上官のアームストロングはその母親を射殺した。さらにアームストロングは少年を殺そうとし、カルは少年をかばった。そんなカルを見たアームストロングは自分の部下であるムビンに銃口を向け、少年かムビンかをカルに選ばせ、カルは友人のムビンを助けるため少年を殺したのだ。
蛮行を続けるアームストロングの下で人知れず悪行を重ねたカルは、帰還後も日常に馴染めなかった。今に至るきっかけは、孤独に生きるより人とつながる方がいいと自覚したからだと説明したカルは「自分の中のケダモノを閉じ込めた」と語る。
カルの気持ちが理解できるエミリーは、その夜、カルと結ばれた。翌朝、カルは「例のファイルはまだ持ってるのか」と質問する。「一緒に動くなら知っておきたい」と言うカルに身構えながら、エミリーは「持ってる」と返事した。
監禁施設
駅に到着する手前で列車から飛び降りたエミリーたちは、駅で待ち構えていた男たちの車を追跡する。ふたりはメリディアンの拠点らしき建物を見つけるが、施設はすでに引き払われた後だった。
部屋の壁にはニックが追っていたボストンで摘発した臓器狩りの被害者たちの顔写真が貼られており、独房を監視するモニター室が見つかる。エミリーはニックがここにいたと確信するが、独房はいずれも空だった。
エミリーたちが施設を見つける少し前、他の囚人とは別の“特別”な施設へ移されると教えられたニックは、自分と似た体格の男とすり替わっていた。同じ布を頭にかぶせ、同じ白い服を着せられた囚人が入れ替わっても、気づく者はいなかった。
クラウンとガナーセン
支局の内通者捜しをしているクラウンは、多額のローンを完済したガナーセンへの疑念を深め、ガナーセンの元恋人ミシェルに事情を聴く。金の出所は説明がつくものだったが、クラウンが密かに内通者捜しをしていることをガナーセンが知ることになった。
レポーターの愛人と密会していたクラウンを辛辣に皮肉りながらも、「内通者の件が政府にもれたら捜査が滞る」と指摘し、内通者を暴くために協力しましょうと持ち掛けた。
フリンとウォーレン
ボストンの街を出たウォーレンとフリンは古い農場に落ち着いた。近くに家もなく、広大な土地にぽつんと建つ農場には携帯の電波も届かない。
農場に着いたとジャックに知らせるウォーレンは「仕事はキャンセルするな」と言い、フリンを守り抜く自信を見せる。「銃撃戦になっても腕に覚えはある」とジャックに話すウォーレンの声を聞いていたフリンは、この場所も安全ではないと悟る。
「これ以上おびえるのは嫌だ」と言うフリンに、ウォーレンは射撃の練習を提案するが、銃を嫌うフリンは断った。少女時代の母エミリーの写真を見つけたフリンは、写真の母のようにアーチェリーを習うことに決める。
おちゃのま感想
エミリーはニックに近づきつつありますが、簡単には行きません。ニックが他の囚人たちの列に入ったのは、生き延びるためだと思うけど、この判断が良い結果につながることを祈りたいです。
さて、支局の内通者捜しですが、クラウンを説得し、手を組んだガナーセンは怪しい気がします。内通者だったら、自分を調べる相手に近づくと思うんですよね~。そして、エミリーの心強い味方に思えるカルも怪しい。カルは内通者というより、メリディアンのファイルを狙っている感がひしひしと伝わってきます。カルに「愛してる」なんて囁いてたエミリーですが、油断はしてないと思いたいです。
ウォーレンとフリンは孤独な闘いをしてます。しかし、ジャックが加わったとしても、戦力になるかどうか…。またしてもトミーがいたらと思ってしまう。( ノД`)…