Episode5 Get Busy Livin’
【ざっくりあらすじ】
ジョーダンが担当することになったガン患者のハンナは、3週間前2度目の手術を受け延命拒否を決めていた。「望みはメキシコに借りた家に行くことだけ」と話すハンナは、死を受け入れ穏やかだった。治療を拒み死んでしまった父のことがトラウマになっているジョーダンは、ハンナの希望に沿わない治療法を探し始めた。
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↓ネタバレを含みます↓
診療メモ:ジョーダンの患者ハンナ
クレメンスとポールが治験への参加を希望しているプレスラー製薬の担当者ジェシカ・サンダースがやってきた。
その経カテーテル弁を使えば患者の入院期間が半分になるため、クレメンスは是が非でも治験に参加したい。治験参加の見返りにジェシカが求めたのはERでの独占契約だ。クレメンスはさりげなく医師たちの情報をジェシカに教え、ジェシカはまずトファーを口説き落とすことに成功した。
ハンナの治療法を探していたジョーダンは、プレスラー製薬の治験プログラムに入れないかとジェシカに相談した。しかし、30日以内に化学療法を受けているハンナは対象外だった。
落胆したジョーダンにジェシカが提案したのは、ハンナの化学療法を受けた記録を消すことだった。不正をすることに抵抗を示すジョーダンに、ジェシカは「あなたは何もしなくていい」と説明し、見返りは求めなかった。ジェシカは「何かひとつくらい良いことがしたい」と話し、ジョーダンも受け入れた。
ジェシカから治験へ参加できると知らされたジョーダンがハンナの病室へ向かうと、ハンナの容態が急変していた。ジョーダンは手術室へ運び手を尽くそうとするが、トファーが止めに入った。苦しい息でハンナは「逝かせて」とジョーダンに訴えていた。ジョーダンはやっとハンナの希望通り、彼女が苦しまず旅立てるよう見守った。
診療メモ:薬の問題
救急車に初めて同乗したシャノンが向かった先は、大学生のパーティの現場だった。薬を過剰摂取した男子大学生と、4階のベランダから転落した女子大生のアリーナがERへ運ばれた。
男子大学生はERで死亡し、手術室へ向かうアリーナは付き添っていたルームメイトに「自殺しようとした」と告白した。ルームメイトが持ってきたアリーナのバッグに入っていたニキビ治療薬を見たTCは、自殺は薬の副作用だと決めつけた。薬はプレスラー製薬のもので、TCはジェシカに抗議し怒鳴りつけた。
手術が終わり意識の戻ったアリーナはニキビ治療薬はまだ飲んでないと話し、勉強のプレッシャーで死を選んでしまったと後悔していた。
TCが謝罪するためジェシカを探していると、ちょうどポールがジェシカを見送っているところだった。ポールは心臓弁を手に入れるためTCの行為を謝罪し、最後のプレゼンを続けていた。ジェシカは「実は最初から治験プログラムに入っていた」と打ち明け、さらに利益を出そうとしたとポールに話した。
ジェシカに追いついたTCは、自分の誤解で言い過ぎたと率直に謝罪した。ジェシカは批判は結構当たってたと話し、学生ローンのため夢とは程遠い仕事をしていると本音を打ち明けた。ジェシカはTCに名刺を渡し、颯爽とバイクで去って行った。
それぞれの課題
苦労して医師の道を進むシャノンは、恵まれた人が犯す愚かな行為に同情などできなかった。患者の死を目の当たりにしても無関心なシャノンに、トファーは医師として成長したいなら自分の人生観を捨て患者と心を通わせる努力が必要だと注意した。
ERにはTCの義理の姉アニーが夜食を届けに現れた。アニーは亡くなった学生の連絡係を引き受け、学生の遺体に付き添っていた。薬物の過剰摂取で亡くなった学生に同情の余地などないと考えるシャノンは、アニーの協力を労うどころか時間の無駄だと批判した。更生プログラムを続け立ち直ろうとしていると話すアニーに対しても、「まるでカルトだ」と一方的に決めつけた。
シャノンに言われた事に沈んでいるアニーの姿を見かけたクレメンスは、禁酒を破り酒を飲んだ日の事をアニーに打ち明けた。クレメンスには、アニーが深夜のERに来た理由も悩みも理解できるのだった。ひとりで長い夜を過ごす怖さを知るクレメンスとアニーは、お互いの苦しみを理解し惹かれ始めていた。
患者のハンナ:カーラ・ギャロ(Carla Gallo)
『BONES』のデイジーでした。
死を前にして、他人を思いやる包容力と穏やかさを感じる素敵な女性を演じてました。