Episode14 She
【ざっくりあらすじ】
コイルの異動でモーガン・レズニックがショーンたちの研修医に加わった。リムは4人の研修医を競わせるゲームを提案し、研修医は二人一組のチームでひとりの患者を担当することになった。リムはショーンとジャレッド、メレンデスはクレアとモーガンを選び、それぞれ診察を開始した。
ショーンとジャレッド
リムの患者は腹痛の少女クインだ。クインは性同一性障害だった。検査の結果クインは精巣ガンだと判明した。ガンの原因ではないが、クインは9か月前から第二次性徴遮断薬を服用していた。骨減少が認められ、今後は服用できない。成人したら適合手術を受けると決めているクインにとって、体の変化を止めることは重要なことだ。「ほかの選択肢はないの?」と必死なクインに、ショーンは「今回の手術で睾丸を全摘出する方法がある」と教えてしまった。
リムは過激な案を示したショーンに注意を与え、『治療法の利点と欠点』をまとめる作業を命じた。ショーンのせいで罰を受けたと感じるジャレッドは、ゲームに勝つことは将来にかかわる重要なことだと訴えた。ジャレッドの切羽詰まった立場を理解したショーンは「なら、最高の新米仕事をしよう」と励ました。
クインが“女の子”だと受け止めきれない祖母がクインの両親を“児童虐待”で訴え、それを知った両親は全摘手術を希望した。グラスマンは祖母と両親の話し合いの場を持つが、リムとアンドリュースの見解も分かれ、決断は難しい。クインが睾丸捻転を起こし、すぐに手術が必要になった。全摘すれば将来子供を持てないと聞かされたときのクインの反応から、両親はまだ重大な決定はできないと判断し「必要な処置だけ」と決断した。
手術中、危険な状態に陥ったクインを救ったのはジャレッドだった。ジャレッドは罰と感じた『治療法の利点と欠点』をまとめる作業をしたことで、起こりうる症状を把握していたのだ。クインを救えたことで、ショーンも「僕たちは良いチームだ」と満足した。
全摘しなかったと知ったクインは悲しんだ。「男になっちゃう」と泣きそうなクインに、リムは内分泌内科医と女性ホルモン投与の相談を勧め、まだ大丈夫だと励ました。
クレアとモーガン
クレアはモーガンを歓迎したが、モーガンにとってクレアは蹴落とすライバルでしかない。ふたりの患者は、授業中に倒れた教師のハワード・ショウ。シングルファーザーのハワードは診察も受けずに帰ろうとするが、ハワードの虫垂は破裂しており緊急手術になった。
術後、感染を起こしたハワードに抗生物質が効かず、ハワードがスーパー耐性菌に侵されているとわかる。昨年妻を亡くしたハワードは病院嫌いになり、妻の飲んでいた薬を自己判断で服用していたのだ。腹部にストーマを一生つけることになるとメレンデスから知らされたハワードは、ショックを受けた。
クレアは便移植を思いつき、メレンデスに提案した。クレアのアイディアを聞いたモーガンも後押しし、メレンデスはふたりに任せた。要領よくクレアの名で移植便を手配したモーガンは、必要な下準備をすべてクレアに押し付けた。
回復したハワードは、親身に支えたクレアではなくアピール上手なモーガンの名しか覚えていなかった。患者に寄り添い細やかな配慮をすることがクレアの戦略だと考えたモーガンは、クレアに雑用を押し付け、クレアのアイディアをチームのアイディアとして利用したのだ。狡猾なモーガンに辟易するクレアに、メレンデスは「遠慮せず、自分らしく勝負しろ」とエールを送った。
ゲームの勝者はクレアとモーガンのチームに決まった。勝敗を分けたのは患者の満足度だった。
疑問と理解
今回担当したクインが“女の子”だと認識していることを理解するため、ショーンはぶしつけな質問を繰り返した。クインを“彼”と呼んでいたショーンは、いつしか“彼女”と呼ぶようになった。
グラスマンの夕食の誘いを「友人になれないなら、結構です」と断り、いつも通りバスで帰宅したショーンは、新しい隣人のケニーを訪ねた。ケニーは鍵のかけてある窓からショーンの部屋へ入ってくる、ちょっと変わった隣人だ。男の子の体を持つクインが語った『女の子として生きる“自由な気分”』を理解するため、ショーンはケニーにプールの鍵を開けてもらった。
アンドリュース
子供を持とうと決め5か月が経過したアンドリュースとイザベルの夫婦は、検査の結果アンドリュースに問題があると判明した。不妊の原因はキャリアを優先させたイザベルのせいだと決めつけていたアンドリュースは、ショックを受けた。
おちゃのま感想 ★★★
せっかくショーンたち研修医の間に絆が生まれていたというのに、悪役のようにレズニック登場ですね~。
すんごく鼻につく人で、イラっとさせられました。やられっぱなしのクレアももどかし~。この人にも、いつか馴染む日がくるのでしょうか。
ショーンの新たな隣人ケニーは、リア以上に気さくな人です。ルールに厳しいショーンが、窓から訪問してくるケニーに馴染んでいます。この不思議キャラのケニーはどういう人なんでしょうか。
グラスマンはショーンとの接し方に悩んでいるみたい。なんだか哀愁を感じます。