Episode12 14 Years, 2 Months, 8 Days
地域を巡回しているリード牧師の祈りのグループがやってきた日、マックスの治療仲間ビッグ・マイクが寛解し、3日間絶叫していたフロムの患者が叫ぶのをやめ、14年間植物状態のカプールの患者ジェイコブは目を開いた。そんな中、病院初の症例となる電子タバコによる肺損傷(EVALI)の患者が搬送されてくる。
マックスの祈り
EVALIの患者は、13歳のジャクソンだった。息子の喫煙を知らなかった両親が愕然とする一方で、治療にあたるレイノルズとマックスも困惑する。新しい疾患であるEVALIはまだ詳細がわかっておらず、治療法も不明なのだ。
落ち着いていたジャクソンの容態が急変したと知らされたマックスは、先ほどまでロビーで祈っていたリード牧師のグループが立ち去ったことに気づく。牧師を追いかけたマックスはジャクソンのための祈りを頼んでみるが、神の意思は変えられないと返事した牧師は「何を祈る場合でも、自分の中を見て祈れ」と助言する。
姉のルナが病気になった時、両親が祈っていたことを思い出しながら、マックスは自分の言葉で神に話しかける。その後、理由はわからないが、ジャクソンは回復した。
14年の時間
14年ぶりに目を開けたジェイコブを見た妻のアニーは喜ぶが、それはただの反射行動で、ジェイコブの植物状態に変わりはない。しかし、奇跡が起きたと信じるアニーは「彼を完全に回復させて」とカプールに頼み、子供のサムとメリッサを呼び寄せる。
シカゴから駆けつけたサムは現実を受け入れない母に憤る。植物状態のジェイコブの回復を待つアニーは、この14年間、生きている家族に背を向け続けているのだ。今のままなら、あと20年は生きられると聞いても、回復を待つつもりの母に愛想をつかしたサムたちは病室を出ていく。
ジェイコブの主治医として過ごした14年の間に妻を亡くしたカプールは、夫を手放せないアニーの気持ちが理解できる。ロビーにいるサムたちを見つけたカプールは「医学的にはお父さんは死人だが、私でさえ割り切れない」と話しかける。
「前へ進みたくても、それができないのは君たちを遠ざけたから」と、カプールに教えられたサムたちは「私たちと一緒に生きて」と母に呼びかける。子供たちを抱きしめたアニーは、やっと夫に別れが言えた。
痩せた代償
ERを受診したルイーズを診察したヘレンは、自傷願望があると気づく。ヘレンはフロムに診察を依頼し、フロムの診察を受けるルイーズは、医師の勧めで肥満治療した結果、かつてないほど健康になった代償として皮膚がたるんでしまったと打ち明ける。
前の体も好きじゃなかったけど、今は人の視線が怖いと話すルイーズは、自傷も考えたと認める。高額な皮膚のたるみ切除は望めず、「どうしようもない」と絶望するルイーズに、フロムは「僕は諦めないから、あなたも諦めないで」と励ます。しかし、これは生死にかかわる問題だと訴えても、美容整形に分類されるその手術を保険適用に変えることはできなかった。
融通の利かないシステムに憤るフロムは、同じくシステムに怒りを抱えるヘレンに相談する。その日、治療より治験を重視するカストロと衝突したヘレンは、頼ったマックスに「責任者の彼女が仕切るのがルール」と突き放されていたのだ。
「彼女をガンにする」とひらめいたヘレンは、ルイーズのほくろを数え、悪性黒色腫の疑いがあると診断する。“安全のため”皮膚切除が必要というヘレンの判断で、保険で手術が受けられることになったルイーズは「お礼の言葉もないわ」と感激する。ルイーズの怪しい手術を承認したのは、ヘレンへの態度を反省したマックスだった。
早朝デート
自分が企画した『新米ママ対象の授乳教室』で託児所が時間変更になることを忘れていたマックスは、シッターを探す代わりに、健診で出会ったアリスに連絡する。朝の8時の公園で子供たちの“プレイデート”を約束したマックスは自分のデートなのか自信ないが、仲間たちはマックスが前に進み始めたことを喜んだ。
おちゃのま感想
冒頭のイケメンカプールに度肝を抜かれた奇跡にまつわる物語でした。
伝えたい内容は理解できておりませんが、命の現場で働くマックスたちにとって、時として奇跡としか思えないような出来事もあるってことを描きたかったのかな?
ヒラになったヘレンは、やり辛そうです。今のヘレンは、信念の違う上司の下で働いてるってことですもんね~。しかも、カストロが今の地位にいるのは、マックスの治療をネタにヘレンを脅したから…。で、マックスはそれを知らないんですよね。
さて、よちよち歩きっぽいですが、マックスも前へ進み始めました。マックスを見守ってきた仲間たちも一安心ですよね~。今後のことはさておき、多忙なシングルファーザーのマックスにとって、アリスは大切な存在になりそうです。