
Episode7 The Legend of Howie Cournemeyer
すべてのHIV患者が無料で治療を受けられる“全米HIV検査デー”の日、病院の壁に飾られた80年代の医療ディレクター、ヘルムズの写真に“恥知らず!”という落書きがされる。エイズの危機と闘ったヘルムズは、マックスが尊敬する人物だった。
憎悪の規制
落書きに添えられた“ハウイー”という名を手がかりに血液銀行の記録を調べたマックスは、1986年に大量の献血をしているハウイー・コーナマイヤーの記録がデタラメだと知る。86年当時、活動家のハウイーは、国家レベルのエイズ対策を求めて州議事堂の扉に自分を鎖で繋いだことで服役中だったのだ。
調査を続けたマックスは、落書きした犯人は当時の血液銀行責任者デイル・ラスティンだと突き止める。末期がんで入院しているデイルと会ったマックスは、86年のデタラメ献血記録にまつわる出来事を教えられる。その記録は、デイルが“ハウイー”のように行動を起こした証しだった。
デイルがヘルムズの写真に落書きした理由は、デイルが密かに行っていたゲイによる献血をヘルムズが中止させたからだった。ヘルムズの脅しに屈したことを今も悔いているデイルの「昔も今も恥知らず!」という批判を真摯に受け止めたマックスは、今なお続く差別的な規制への挑戦を決断する。
ゲイの伝道師
治療可能になったHIVを花粉症のように扱う患者がいる一方で、信仰が理由でHIVを受け入れない患者もいる。教会の長老に見限られた伝道師のクワメは欲望に負けた自分を責め、ゲイの矯正を希望する。信仰の重要性を訴えられたレイノルズはクワメが希望する治療を施し、信者の女性との結婚を望むクワメの意思を長老に伝える。
クワメを迎える長老を見たローレンは、レイノルズの判断に激怒する。ゲイであることより信仰が大事なクワメの意思を尊重したレイノルズだが、「彼の心はどうなるの?」というローレンの指摘に反論できない。
新たな自分へ
カプールの辞職を知らされたフロムはショックを受ける。困惑するフロムの「電話に出てくれ」という悲痛な声に応えたのは、カプールと暮らすエラだった。カプールに隠れて電話しているエラは手短に事情を説明し、主治医が現場復帰は無理だと診断したと教える。自分を認めてくれる父親のような存在だったカプールの辞職を受け入れたフロムは、これからは自分で自分を認める必要があると悟る。
ヘレンのもとに、連絡なしに1日早くNYに到着した姪のミナがやってくる。クールな伯母になるつもりのヘレンだが、到着早々ネット友達の“ケヴィン”と出かけたミナは、心配するヘレンを軽くあしらう。ヘレンの愚痴を聞いたローレンは境界線を諭す人がいなかった自身の経験から、ミナに必要なすべての役割を果たす必要があると指摘した。
おちゃのま感想
今シーズンは差別に切り込む内容になってますね。ヘレンも補佐をやめ、マックスひとりでは手が回らないんじゃ・・・と思ってしまいますが、果敢に改革に挑むマックスがこのドラマの肝なので、頑張ってもらわねば。
名前だけの登場でしたが、カプール先生の卒業エピソードでした。ドラマ開始時からフロムとカプールの友情を見てきたので、カプールを慕うフロムの心情を思うと涙してしまいました。父親と確執があるフロムにとって、おおらかで面倒見のよいカプールは大きな心の支えだったんですよね。エラと孫と暮らすカプールの生活が穏やかでありますように(祈)
さて、ヘレンの姪ミナは手強そうですね〜。「私の全てを注ぐ!」と意気込んでたヘレンの思いはミナに届くでしょうか。