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モダン・ラブ2 第1話「あなたが愛したスポーツカー」【あらすじ感想】

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Modern Love
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Episode1 On a Serpentine Road, With the Top Down

【ざっくりあらすじ】新シーズン
ステファニーの愛車は、晴れた日にしか乗ることのできない瀕死状態の古いスポーツカー。故障するたび呼び出される修理業者の友人はうんざりした様子で「いい加減スクラップにしないと破産するぞ」と警告するが、ステファニーには手放せない理由があった。

 

 

愛車との別れ

医師として働いているステファニーはスポーツカーにかかる経費を夫ナイアルに秘密にしていたが、確定申告を丸投げしたことで知られてしまった。

破産しないよう貯蓄を増やす方法を考えたナイアルは、自分のボート売却とジムの解約を決め、今年だけですでに1200ユーロもつぎ込んでるスポーツカーの売却を提案する。ナイアルは無理強いしなかったが、乗るたび故障する現実を受け入れたステファニーは売却を決意する。

修理業者の友人曰く”クラシックには若すぎ、実用には年寄り”のスポーツカーは、亡くなった前の夫マイケルが愛した車だった。貧乏学生のマイケルがバイトを掛け持ちし、節約して買った日から、そのスポーツカーはふたりの人生の傍らにいる存在になった。

売りに出したものの、経費がかかる古いスポーツカーの買い手は見つからず、ステファニー自身、買い手が現れないことを心のどこかで期待していた。そんな中、「息子と修理するための車を探していた」と言う男性が現れ、手放すことが現実になった。

手放せない想い

いよいよ引き渡しの日。ピカピカに磨き上げたスポーツカーで、ステファニーは最後のドライブに出発する。誰も見ていない車の中は、ステファニーがマイケルに話しかけることができる唯一の場所だった。スポーツカーを運転しているとき、ステファニーは助手席にマイケルの存在を感じるのだ。大学生になった娘シャノンのボーイフレンドのことや、とりとめもないお喋りをしたステファニーは、辛いけど家計のために車を売ると報告した。

スポーツカーを手放したステファニーは夫のナイアルと向き合った。「スポーツカーに1人で乗ってるときだけ彼が隣にいるような気がする」と打ち明けたステファニーの胸の内を真摯に受け止めたナイアルは「故人への思いは仕方ない」と言い、妻の人生に今もマイケルがいることを受け入れる。悲しみや思い出はいつか薄れるが愛は違うと言うナイアルは「君の人生の一部になれるなら、俺はこのうえない幸せ者だ」と語り、その言葉はステファニーにある出来事を思い出させた。

マイケルを亡くした悲しみの中にいた頃、スポーツカーごと崖から転落しそうになったステファニーは不思議な力に助けられていた。ステファニーは目を閉じ、ハンドルから手を離していたが、誰かがハンドルをつかみ、引き戻してくれたのだ。その誰かはナイアルに出会うため引き戻してくれたと感じるステファニーは、人生で2人も最高の夫と出会えた幸運に感謝する。

その後。大学から帰省した娘シャノンを出迎えたステファニーの車は、あのスポーツカーだった。ステファニーのマイケルへの想いを知ったナイアルは、自分のボートを売った代金でスポーツカーを買い戻したのだ。

父との思い出のスポーツカーの売却を受け入れていたものの、シャノンは最高のサプライズと喜んだ。シャノンを助手席に乗せたステファニーは、かつてマイケルに教わったようにギアをあげる。ルーフを開け、風と音楽を楽しむステファニーとシャノンの後ろには、満足そうなマイケルが座っているようだった。

 

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おちゃのま感想

4.0

 

『モダン・ラブ』シーズン2の第1話「あなたが愛したスポーツカー」は、ほろ苦さと優しさを感じる愛の物語でした。

 

基になったエッセイの著者はドリス・ヤロヴィッチ(Doris Iarovici)さん。再婚した現在の夫の設定や、家族構成等は変更されてるようですが、亡くなった夫と愛車への想いは共感でき、さらに現夫のナイアルの懐の広さに感動しました。

 

再婚相手のナイアルと新しい家庭を築いているステファニーは幸せな人生を送ってるんだと思いますが、心は複雑です。マイケルの思い出にしがみついていると自覚してたステファニーはナイアルだけでなくマイケルに対しても罪悪感を持っていたように感じます。ナイアルの「悲しみは薄れても愛は違う」という言葉は、そんなステファニーの心を溶かす魔法の呪文のようでした。

 

シーズン1は”今日もNYの街角で”というサブタイトル通り、NYを舞台にしてましたが、シーズン2はNYという枠にとらわれず描かれるんですね。”同じNYの空の下で繰り広げられる様々な愛の物語”という設定が気に入っていたので、そこは少々、残念に感じてますが、この物語に溶け込む美しいアイルランドの風景に感嘆させられました。
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