原題:Carter
作品データ
- ジャンル:コメディ犯罪捜査ドラマ
- シーズン:2(おそらく終了)
- エピソード:20
- 主な舞台:カナダ
- アメリカでの放送:2018~19
- メモ:シーズン1まで視聴済
ストーリー
妻の浮気相手をレッドカーペットのカメラの前で殴り、スキャンダルを起こした人気刑事ドラマ『カーター刑事』の主演俳優ハーリー・カーターは仕事をすっぽかし故郷へ帰った。
刑事になった幼馴染のサムと再会したハーリーは、サムに付き合い殺人事件現場へ行く。その殺人の容疑者として逮捕されたのは、母親を亡くした12歳のハーリーを育て、現在も管理人としてハーリー宅を守るコウジだった。署内で涙する被害者の娘を見たハーリーはドラマのシーンのようだと感じ、ドラマの要領で事件を解決することを思いつく。
コウジの無実を証明するため、ハーリーは連れ戻しに来た新人エージェントのヴィジェイと捜査を始めるが、尾行も監視もドラマのようにはいかない。ドラマ同様、的確な助言をくれる友人が必要だと思いついたハーリーはバンで移動カフェを営む幼馴染のデイヴを頼る。『カーター刑事』のドラマに登場する友人デイヴィはデイヴをモデルにしているのだ。
ハーリー、サム、デイヴの幼馴染3人組の初めての事件は、12歳の時に起きたハーリーの母親が連続殺人事件に巻き込まれた事件だった。
おちゃのま感想
懐かしさを感じる、アットホームな犯罪捜査ドラマです。扱う事件は殺人だけど、そこに暗さはありません。
現実に起きる犯罪がフィクションを超え、ドラマの世界も過激になる一方の時代で、ひと昔まえのような雰囲気をあえて前面の押し出したこのドラマは、家族で安心して楽しめる貴重な作品といえます。これぞB級の安定感です。
舞台になってる町の風景も、挿入される音楽も、派手さはいっさいなく、はっきりいって地味。驚くような仕掛けも、難解な謎解きもありません。そんな地味路線のこのドラマがシーズン2に更新された理由は、主人公カーターの人となりと、彼をとりまく登場人物たちの魅力だと思います。
このドラマで、わたしが何より好きな設定は、大人になり、それぞれ自分の人生を歩いていた幼馴染の3人が再び友情を確かめ合うところです。離れた時間があったとしても、会えばあの頃に戻れる関係って、正直羨ましい。その幼馴染3人組だけでなく、周囲の登場人物たちも定番なツボをおさえています。口うるさい署長、シニカルな分析官、ちょっと変わってる検死医、純朴な新米警官、頼りないマネージャー・・・などなど。予想できる展開ながら、飽きずに楽しめるのはこのチームワークの心地よさがあるからです。
母親を殺した連続殺人犯をサムやデイヴとともに逮捕したハーリーは、ハリウッドへは帰らず町に残ると決めます。違約金を支払い『刑事カーター』を降板したハーリーはデイヴと夢の店を持つ…というところでシーズン2へ。重いドラマに疲れたときは、こんなドラマもあるよ!とお勧めしたいドラマです。