MANIFEST/マニフェスト 3 第2話「デッドヘッド」【あらすじ感想】

新たな蘇り

ジマーの目的は、貨物機に乗るよう指示した者を知ることだった。ジマーが帯同しているバンスの元部下パウエルは、ベンが今回もNSAの人間を使ったのではと疑っている。グレースが「弁護士が必要」と口を挟んことで令状のないジマーは引き下がり、パウエルは「心理は自由をもたらす」と意味深な言葉を残し帰っていった。

一方、自分のキャリアをかけミカエラの解雇を阻止した署長は「今後は匿名のタレコミは禁止」と念押し、ミカエラは署長了承のもと売人3人が消えた湖の監視映像を取り寄せる。湖から出てきた3人の姿を確認したミカエラはベンに知らせ、ベンは誰にも気づかれない場所にカルを避難させると決める。

疎遠になっているグレースの義理の弟タリークを頼ることにするが、バンスを救出したいベンと、“呼びかけ”に苦しむアンジェリーナを助けたいオリーブは自宅に残った。

アンジェリーナの呼びかけ

アンジェリーナは、翼があり顔のない誰かに追われる呼びかけを繰り返し見ていた。「原因を突き止めよう」と励ますオリーブに誘導されたアンジェリーナは母校にあった大天使のステンドグラスを思い出し、その場所に埋めたタイムカプセルを掘り起こす。

タイムカプセルの中身は他愛のないものばかりだったが、記念日にいつも行っていたキング・コーンの店の前で撮った10歳の時の写真はアンジェリーナに幸せだった頃を思い出させた。オリーブと思い出の店キング・コーンで懐かしのジュースを堪能したアンジェリーナは、ポケットから写真が落ちたことに気づかないまま帰路につく。

アンジェリーナが落とした写真を拾ったのは、逃走中の売人3人組のひとりピートだった。人生をやり直すために生き返ったのかもと言うピートに「以前はバイトした金でスニーカーを買ってくれる優しい兄だったのに」と指摘された主犯のジェイスは、バイト先だったキング・コーンを襲うことを思いついたのだ。

キング・コーンの店の前で初めて呼びかけられた3人組が動揺する中、目撃情報から居場所を知ったミカエラたちが現れる。ジェイスはもうひとりの仲間と逃げ去り、拾った写真を見つめるピートはミカエラたちに逮捕される。ピートがアンジェリーナの写真にこだわる理由は、ジュースを持つアンジェリーナの後ろに少年の自分と兄が写っているからだった。

指輪の刻印

バンスの部下エメットに「大人しくしてろ」と忠告されたベンは、バンスに託された指輪を妻へ届け、自宅に来たパウエルが口にした言葉は指輪に刻まれたものだったと気づく。その言葉は墓石に刻まれていると教えられたベンはバンスの墓を訪ね、尾行していたパウエルに声をかけられる。バンスを慕うパウエルは、バンスの死に疑念を抱いていたのだ。

バンスの妻に「どんな犠牲を払っても夫を連れ戻して」と言われていたベンは（バンスは）生きていると教え、キューバ軍に拘束されているバンス救出を頼む。バンス生存を喜びながらもパウエルは、死を偽装し1年以上も水面下で活動していたバンスをスパイと見なす政府は捕虜の交換には応じないと説明する。

バンスを救出したい一心のベンは「極秘で」と念押ししたうえで、機体の一部が見つかったと教えてしまう。パウエルが「誰もが828便に夢中だから保証はできない」と断ったように、828便のものと思われる飛行機の残骸が見つかったニュースはたちまち広がり、ベンの家はマスコミに囲まれてしまった。

サンビの苦悩

サンビの診察を受けたジークは、まるでリセットされた体になっていると判明する。凍傷や壊疽の痕はなく、“虚血”もなくなっているのだ。そんなジークは、無理をしている様子のサンビが気になっていた。

自分を実験台にしてから呼びかけがなくなったと打ち明けたサンビは「どうしたらいいの？」と動揺し、ジークは「今まで通り1人ずつ患者を救えばいい」と慰める。ジークに“むしばまれるな”と励まされたサンビは愕然とする。