Episode17 The Ballad of Lady Frances
【ざっくりあらすじ】
試験運用中の銃声探知システム“ブレットポイント”が、銃声と拷問する男の声を録音した。男は「レディ・フランシス」を捜しており、音声の様子から脅されていた男性の生存は望めそうもなかった。ブレットポイントは、次期市長の座を狙うスレシンジャー市会議員が推し進めるシステムだった。
フランシスの正体
録音データを分析したシャーロックの指摘で盗難届が出ているトラックを調べると、ダレン・アゾフという壁職人が建設会社のトラックを返却していないことがわかった。
アゾフの妻が音声を確認し、被害者はダレン・アゾフだと特定された。妻の話ではアゾフは何か月も前から浮気しており、発砲者が捜していた“フランシス”はアゾフの愛人かと思われた。しかし、シャーロックたちが見つけたアゾフの愛人の名はマージョリーだった。
シャーロックがマージョリー宅の裏窓にこじ開けられた痕跡を見つけ、自宅を見たいと言われたマージョリーは動揺した。マージョリーが自宅を見られることを嫌がった理由は、アゾフが仕事先で盗んだ品を置いていたためだ。部屋を調べると、アゾフが売ろうとしていた“レディ・フランシス”というギターが消えていることが判明した。
フランシスの所有者
レディ・フランシスはエリック・クラプトンが71年のツアー中に紛失したという来歴があり、500万ドル相当の値が付く品だった。
ヴィンテージギターの専門家に話を聞いたジョーンは、現在のフランシスの所有者が元プロデューサーのウルフだと突き止めた。ウルフが最近建てた録音スタジオの壁を仕上げたのはアゾフだった。強気な姿勢だったウルフはブレットポイントで録音された音声を聞くと態度を変え、フランシス捜しを依頼したヴェネックに連絡を入れた。
逮捕されたヴェネックは、アゾフ殺害時の音声やシャーロックが現場周辺で見つけた指紋付の薬きょうがあると言われ、あっさりと自供した。共犯の名前、使った車、ウルフの依頼内容、アゾフの遺体を捨てた場所。すべて自供したヴェネックは「2人目はすでに死んでいた」と話した。
銃声探知システムの落とし穴
ヴェネックが話した「2人目」は、ブレットポイントの技術者コズモ・デリスだった。
ブレットポイントの会社では、コズモの代理を任された技術者が不正に気づき、情報技術局に通報する準備をしていた。コズモは禁止されている編集ソフトを使い、アゾフが話したフランシスのありかを音声データから消去し、ヴェネックより先に盗み出したのだ。ヴェネックがコズモを見つけたのは、コズモがフランシスのために購入したギターケースからだった。
シャーロックは、コズモが何か月も前からブレットポイントでねつ造していた偽事件を調べた。コズモがねつ造した偽事件は、スレシンジャーが治安強化を訴える場所に集中し、スレシンジャーの主張を後押ししていた。そして、コズモはスレシンジャーの支援者の息子だった。シャーロックは、コズモを殺した犯人は市長選に立候補しているスレシンジャーだと特定した。
署へ呼んだスレシンジャーに、グレグソンは手のひらを見せるよう求めた。コズモに怒ったスレシンジャーは、フランシスでコズモを殺し、現場に血痕を残していた。DNA検査の令状を突きつけられたスレシンジャーは観念した様子で手を差し出した。
狙われたシンウエル
シンウエルが銃で狙われる事件が起きた。シンウエルはSBKに対する報復だと言い、心配するジョーンに何もしないでくれと頼んだ。
シンウエルを内通者にしているグズマン刑事から、シンウエルを狙った弾が12年前の未解決事件で使われた弾と一致したと知らされたシャーロックは、独自に調査を開始した。
12年前の被害者は、当時SBKでシンウエルの親友だったジャミール・クラークだった。犯人を知ってたとしても言わないと突っぱねるジャミールの弟と、銃撃犯をかばうシンウエルの様子から、シャーロックは「シンウエルを狙ったのはジェミールの弟で、その理由はシンウエルがジャミールを殺したからだ」と結論を出した。
おちゃのま感想 ★★★
今回もシャーロックは、はた迷惑な人になっておりました(´・ω・`)
トラック音を確認するために業者さんを呼んだり、別フロアで寝ているジョーンが飛び起きるほどの音量で銃声を聞いたり。お隣のおじさんは大丈夫だろうかと、気になってしまいました。
銃声探知システムは『パーソン・オブ・インタレスト』でも扱われてましたが、今回はこのシステムを悪用できるものとして描いてましたね~。しかも、市長候補が政治的に悪用してたというオチ。
スレシンジャーが市長にならなくてよかったね~と思える結末でしたが、監視社会の危うさを感じさせるエピソートでした。
さて、シンウエルの件ですが、シンウエルがSBKを潰したいという理由も12年前の事件につながるんでしょうか。