原題:Locke & Key
作品データ
- ジャンル:ダークファンタジー
- シーズン:3(完結)
- エピソード:28
- 主な舞台:マサチューセッツ州
- アメリカでの放送:2020-22
- キャスト:ダービー・スタンチフィールド(母親ニーナ)、コナー・ジェサップ( 長男タイラー)、エミリア・ジョーンズ(長女キンジー)、ジャクソン・ロバート・スコット(末っ子ボード)
- メモ:最終話まで視聴済
ストーリー
故郷のマサチューセッツを離れ、シアトルで妻のニーナと3人の子供(タイラー、キンジー、ボード)と暮らしていたレンデル・ロックが教え子のサムに殺された。レンデルの生家“キーハウス”について口論するサムとレンデルの声を聴いていたニーナは、子供たちを連れて“キーハウス”への引っ越しを決める。
レンデルが語ることのなかった“キーハウス”は、古く大きな館だった。タイラーとキンジーの学校が先に始まり、古い屋敷を改装する母とふたりきりで留守番することになったボードは屋敷を探検し、井戸の中に住む女性と知り合う。
井戸の女性を“こだま”と呼ぶことにしたボードは、“こだま”が教えた不思議な鍵を探し、思った場所へ行ける『どこでも鍵』を見つける。魔法の鍵に夢中になったボードは“こだま”にそそのかされ、母を危険に巻き込んでしまう。鏡の中に囚われた母を助けるため、ボードは“こだま”に『どこでも鍵』を渡すが、目当ての鍵を手に入れた“こだま”は井戸から去った。子どもたちの協力で救出されたニーナには鏡の中にいた記憶がなく、一方、『どこでも鍵』を手に入れた“こだま”は刑務所にいるレンデルを殺したサムと会っていた。
おちゃのま感想
ジョー・ヒル(スティーブン・キングの息子)とガブリエル・ロドリゲスの漫画が原作のドラマ。シーズン1、全10話。ほぼいっき見しました!
期待していたドラマなので、やや不満を感じる部分もありますが、おおむね満足。ダークファンタジーだけど重すぎず、軽い気持ちで楽しめる作品です。
ざっくりした内容は『魔法の鍵が眠るキーハウスに引っ越してきた鍵の守り人になるロック家の子供たちと、鍵を狙う悪魔のドッジ(こだま)の戦い』です。見どころは、作品の肝である“鍵”のアイディア。特に記憶に入れる『脳内鍵』の演出は工夫されており、首の後ろに現れる鍵穴や、その人を表す脳内の様子などファンタジー色を前面に出している部分です。
物語の導入役は末っ子のボードが務めるわけですが、全般的にタイラーとキンジーの心の傷や、友情や恋愛のサイドストーリーが描かれるので、重要だと思っていたボードの扱いにやや不満が残ります。原作があるドラマなので仕方ないかもしれませんが、できればキーパーソンとしてもう少し重要なポジションをボードに与えて欲しかったです。
さらに物足りなかった点をあげると、予告編以上のものが本編で見られなかったかな?と感じてます。これは魔法の鍵の説明に時間を割く必要があり、“謎”を深く掘り下げることができなかったからだと思うので、(シーズン2へ続くとしたら)今後に期待したいです。あと、残念ながら演出や編集にも粗さを感じました。魔法や魔物を扱った物語ですが、特に説明のない影が映りこんでいたりして、妙に気になります。
良かった点で特筆したいのは、途中でキャラが激変するキンジーの演じ分けです。魔法の鍵で自分の脳から恐怖を追い払ったキンジーの変貌っぷりは嫌な気持ちにさせられたりもしますが、感情の一部を失うことの危うさが伝わってくるリアルさがあります。また、魔法の鍵を探る子供たちとは別に母親のニーナが夫の過去を探り、鍵の秘密に近づく点もからまった糸がほどけるようで面白い展開でした。
わたしの注目ポイントだった、タイラー役のコナー・ジョサップは、父が殺された事件の責任を感じ苦しんでいるタイラーの複雑な感情を演技力で魅せてくれてます。もうひとり、注目していたゲール役のグリフィン・グラッグは、怪しさ満点。不思議な存在力を発揮してます。
この記事を書いてる時点では、まだ更新の発表はされてませんが、シーズン2へ続くのなら、是非とも“鍵”のパワーを使った戦いを描いてほしいです。※シーズン2へ更新されました!※シーズン3で完結しました!