Episode10 The Postman (No. 173)
【ざっくりあらすじ】身勝手な方法でウージンとの戦争を終わらせたレッドに怒るクーパーは、チーム存続にも疑問を抱く。一方、「状況に応じ我々は進む道を変えていくだけ」と持論を口にするレッドは、新たなブラックリストとして“ポストマン”ことローレンス・ネルソンの名を渡す。
クーパーの過去
“ポストマン”ことネルソンは、短期間で中部大西洋沿岸の市場をほぼ独占した刑務所専門の密輸業者で、危険な人物だった。レッドに不信感を抱くチームは新たなブラックリストの捜査に反発するが、ネルソンと因縁があるクーパーは捜査を指示する。
ネルソンは、30年前、クーパーが陪審員として刑務所へ送った男だった。勤め先のコンビニ店長を射殺した罪で起訴されたネルソンの裁判で、有罪を確信できないクーパーは真実を追求しようとした。しかし、ほかの陪審員はみな有罪を確信しており、陪審員長に「戦地と同じで全員を救うことはできない」と諭されたクーパーは有罪に同意したのだ。
ロザリオと毒
18歳から25年服役したネルソンは一貫して無実を訴え続け、模範囚として5年前に仮釈放されていた。消息不明のネルソンを捜す手がかりとしてレッドが教えた囚人たちは口を割らなかったが、試用期間中のハービーがネルソンの密輸方法を特定する。ネルソンはドローンを使い、顧客である囚人の監房に直接依頼品を届けていたのだ。
さらにレッドの協力もあり、刑務所内でネルソンから仕入れた銃を乱射した犯罪組織のリーダーの金の流れからネルソンの調達役が特定され、保身に走る調達役が示したリストからロザリオを密輸した囚人が猛毒を作っているとわかる。
ロザリオを密輸した囚人は、ネルソンの服役中の友人ユージーンだった。科学者のユージーンの影響を受けたネルソンは服役中に電気工学を学び、準学士号を取得していたのだ。ネルソンを知る所長から話を聞くため刑務所を訪れていたクーパーはユージーンの房へ向かうが、兵器化された猛毒はすでにドローンで外へ持ち出されたあとだった。
クーパーとポストマン
陪審員として関わったネルソンの事件の資料を読み直したクーパーは、ネルソンを起訴した検察官で、現在は州検事総長のジェイが重要証人にウソの供述をさせていたと知る。当時ネルソンがアリバイを主張した山小屋にはジェイがいる検事局ビルの空調システムの図面があり、猛毒を入手したネルソンが自分を起訴したジェイに復讐するつもりだと判明する。
クーパーから知らせを受けたレッドは「私に任せてくれ」と引き受け、毒を運搬するトラックごとネルソンを郵便局へ届ける。逮捕したネルソンと向き合ったクーパーは真摯に過去の冤罪について謝罪し、「今回の犯罪で君を送検するが、過去の事件についてはできる限りのことをして記録を消し、ジェイの罪も追求する」と約束した。
おちゃのま感想
レッドの良い面も悪い面もすべて受け入れてたように思えたクーパーですが、さすがにウージンの件はやりすぎだったんでしょうね。レッドにしてみれば、最良の戦術でウージンを倒したんだと思うけど、ブラックリストの捜査を正当化しなければならないクーパーにしてみれば・・・ってことですよね。
ネルソンの事件を解決したことで、クーパーは心の底にひっかかっていたものを取り除けたと思うけど、これまでのようにレッドと前へ進めるかは別問題。レッドが渡すブラックリストに価値を見いだせるでしょうか。まだまだ不安な状況です。