Episode15 Gordon Kemp (No. 158)
【ざっくりあらすじ】
偶然、立ち寄ったコンビニで、感極まった様子の店員ソフィアから「大学に合格したの」と話しかけられたレッドは、ソフィアの素晴らしい瞬間に立ち会えたことを喜んだ。そのソフィアが強盗に殺され、犯人をその場で射殺したレッドは無実の人間の命を簡単に奪う安価な銃に激しい憤りを覚える。
裁けない罪
レッドは、犯人が使用した銃のメーカー『ファイン・カリバー社』の社長、ゴードン・ケンプを次のブラックリストとしてチームに渡す。ファイン・カリバー社の“ファインカル9”はその安価さゆえ、街の犯罪者が気軽に入手でき、警察が押収する銃の中でも群を抜いて多い。銃の製造販売は違法ではなく、今回のブラックスリトの捜査に躊躇しつつも、チームはコンビニ強盗犯に銃を売ったジェームズ・ダルマンと、その銃を仕入れた恋人のカーリーを逮捕した。
前歴があるダルマンに代わり、銃を仕入れたカーリーによると、銃の購入先はガン・ショーに出店していたジャドソン銃器店だ。“収集目的”と説明する若い女性のカーリーに30丁も売ったジャドソンは代理購入を認識していた可能性が高いが、その実証は難しい。
レッドとの会話から、カーリーを使ったおとり捜査を思いついたクーパーは、“収集目的”で同じ銃を、同じジャドソンから再び購入させる。ガン・ショーの会場に潜入していたチームは、代理購入を警告されながら銃を売るようジャドソンに指示したケンプを逮捕するが、それを証明する録音は不明瞭だった。ケンプの弁護士の要求に応じ予備審問を開いた判事は「検察官は勝てない裁判を起こしてはならない」という検事局とFBIの手引きに従い、ケンプを不起訴にした。
レッド対クーパー
不起訴になったうえ、被害者ソフィアの悪評を広めたケンプを許せないレッドは、シカゴ配送センターへ出荷されるケンプの積荷を狙う。一方、FBIとして法に従うクーパーは強奪阻止に動き、強引に積荷の護衛を引き受ける。
陽動作戦を考えたクーパーは、リズ、レスラー、パク、それぞれにトラックを先導させる。ケンプは「どれに銃を載せるか教えろ」と要求し、クーパーはリズに先導させると教える。現場を監視しているデンベから「車が3台ある」と知らされたレッドはリズに電話をかけ、どのトラックに銃を載せているか質問する。リズがレッドと通話中だと気づいたクーパーは「彼に諦めろと伝えろ」と指示し、レッドはリズの良心に訴える。板挟みになったリズは、暗に自分が銃を先導しているとレッドに教えた。
レッドのチームが襲ったリズが先導するトラックはおとりだった。銃を載せたトラックはレスラーが先導し、シカゴへ到着した。クーパーの嘘にショックを受けるリズは「信用してないんですね」とクーパーに詰め寄るが、クーパーは「君は仕事や法律より彼を選んだ」と事実を指摘する。「互いに許し合えないなら、もう我々に未来はない」と諭すクーパーは、リズの善悪の境界線がぼやけることを心配していた。
一方、クーパーに出し抜かれたレッドは自らの手でケンプに罰を下す。社会を分断し、多くの人生を破壊するケンプの安価な銃を通りで買ったレッドは、その銃でケンプを殺した。
イリヤ
自宅に戻ったイリヤはカタリーナにされた拷問の後遺症に苦しみ、混乱の中で暮らしている。路駐の青い車はカタリーナの監視だと思い込んだイリヤは、一日中、窓の外を気にするようになり、精神衰弱状態だった。
イリヤの妻リンダは夫とレッドの古い友情に理解を示しながらも、治療にレッドがかかわることを拒んだ。夫婦ふたりで解決すると言うリンダの気持ちを受け入れたレッドは「引きずり込んで悪かった」と、イリヤに心から謝罪した。
イリヤの家を後にしたレッドとデンベは、路駐している青い車を目撃する。青い車の運転手を捕らえたレッドは「君が正しい」とイリヤに知らせ、“彼女は死んだ”と念押しする。行き先を告げず旅立つイリヤとリンダに、レッドは「あとは任せて、君らの生活だけ守ればいい」と別れを告げた。
クーパーに騙されたと説明するリズを迎えたレッドは「君が私の味方でいて、心強かった」と感謝する。そんなレッドに、「青い車にいた女は私立探偵で、リズに雇われてイリヤを調べていた」とデンベから知らせが入る。互いの秘密を知りながら、それを隠すレッドとリズは“味方になれたこと”に乾杯した。
おちゃのま感想
レッドとリズの関係がますますねじれる展開にわくわくしていますが、ラストの乾杯シーンのあの表情!血縁を確信したくなるほど、そっくりでした。
イリヤはこれでひとまず退場でしょうかね?イリヤの人生にも興味がありますが、いまは穏やかな生活が必要ですよね。カタリーナの悪夢から立ち直った後、再登場してほしいです。
それにしても、リズの調査は波乱を生みますよね~。あのままリズの調査が続いていたら、イリヤの心は壊れていたかもしれないです。取り返しがつかなくなる前にレッドたちが気づいてよかった。
情報をレッドにバラしながら、騙したクーパーに抗議するリズの件ですが、レッドの影響で善悪の基準があいまいになったというより、理不尽な運命に翻弄されることで利己的になったような…シーズン1の頃のリズが懐かしい(´・ω・)