Episode10 Haunted
【ざっくりあらすじ】
リリーが亡くなったことで、コンラッドはハンターを疑うニックの声に耳を傾けなかった自分を許せず、ニックとデヴォンはリリーが急変したことに納得できずにいた。3人は病理解剖をCEOのクレアに提案し、意外にもハンターも賛成した。
コンラッドの恩師
コンラッドの恩師でもある、女性神経外科医の草分け的存在のジャコビー医師がERへやってきた。成長した教え子との再会を喜んだジャコビーは「霊が見える」と、受診の理由を説明した。
検査をしても原因はわからず、コンラッドは精神科へ移されそうになったジャコビーを散歩に誘いジャコビーの“霊”についての話に耳を傾けた。“霊”はジャコビーが救えなかった患者たちだった。現役を引退したジャコビーは、救った命より救えなかった命のことばかりを考えるようになっていたのだ。
コンラッドはジャコビーに憧れ外科医になったというミーナに協力を求め、ジャコビーに現役時代を思い出してもらうことにした。コンラッドのひらめきはうまくいき、ミーナに頼まれ久しぶりに手術用顕微鏡に触れたジャコビーは命を救う感動を思い出した。
教育現場に戻ると決めたジャコビーは「あなたも前へ進んで」と、コンラッドにアドバイスした。ジャコビーは、コンラッドが抱える苦しみに気づいていたのだ。
VIP患者の手術
かねてより予定されていた『中国で2番めの大富豪』というチョウが手術のため来院した。クレアは「病院にとって大きな利益になる」と興奮してチョウを迎えたが、中国のしきたりを重視するチョウは神経質にダメ出しをし、看護師たちを叱責した。手を焼いた看護師長はニックに担当を命じ、チョウは看護師として毅然と向き合うニックを気に入った。
失敗が許されないチョウの手術を控えたベルは、再び「友人のはなし」として、手の震えについて専門医に相談した。患者はベル自身だと気づいていた医師は、加齢と重圧が原因と指摘し、よく効くという抗不安薬を勧めた。
チョウの手術には護衛が付き添い、必要以上にベルにプレッシャーがかかる。手術をやり遂げたベルは「処置は完璧」と言い、ミスに備える助手の提案を却下した。しかし、病室に戻ったチョウは血圧が下がり、口から血を流した。ニックはベルのミスで術後出血を起こしているとVIPの様子を見に来たクレアに教え、助けたいならミーナとジュードに任せることを求めた。
チョウの執刀医としてマスコミの前に立ったベルに、チョウの急変が知らされた。手術室では、ジュードとミーナがチョウを救うべく手を尽くしている。悪びれた様子もなく手術室へ入ってきたベルに、ジュードは「レジデントでもしないミスをした」と批判した。みな押し黙っている中、「ベルに逆らえば解雇もある」とミーナに囁かれたジュードはベルに謝罪し、手術の確認を求めた。傲慢な態度でジュードと代わったベルは「腫瘤で腸が閉塞していた」とその場にいる全員に知らしめ、ミスなどなかったように手術を終わらせた。
その後、ベルは言葉巧みに手術の成功をチョウに報告し、ミスについては“合併症”でごまかした。真実を知らないチョウはベルに感謝し、高額な時計をプレゼントした。
それぞれの痛み
「軍に戻るか、他の病院へ移るか」とベルに迫られたジュードは、病院を辞める決心をした。国境なき医師団に行こうと思うとコンラッドに話したジュードは、病院に留まっていた理由はニックだと明かした。リリーの死で苦しむニックに必要な相手はコンラッドだと悟ったジュードは、コンラッドにニックのことを頼んだ。ジュードの気持ちを受け止めたコンラッドは「元気で」と、友を見送った。
足を怪我しても治療しないコンラッドの姿は、痛みで自分を罰しているように見えた。見かねたデヴォンに諭されたコンラッドは、デヴォンの処置を受け入れ、家まで送るというニックに従った。部屋まで送ってくれたニックに、コンラッドは「ハンターの件では耳を貸すべきだった」と謝った。ふたりは同じ痛みに引き寄せられるように互いを求めた。
ベルとハンター
ハンターは、チョウの手術を成功させたベルを労った。
一流の外科医は嫉妬されると持ち上げられたベルは、チョウからもらった1万ドルの時計をハンターに見せた。「お金に興味があったの?」と驚くハンターに、ベルは自身の医療機器開発や投資と離婚で大金を失ったと打ち明けた。ハンターは医者でもないクレアの年収が300万ドルだと教え、病院の経営は医師がすべきとベルを煽った。
おちゃのま感想 ★★★
“霊”の件は別として、啓示を感じるようなエピソードでした。
ハンターはあっさりリリーの病理解剖に同意しました。何か手を打っているということですよね~。悪事を企む悪い魔女に見えてしまう…( 一一)
今回の件でクレアはベルを調査するでしょうか。それともベルとハンターに追い出されてしまうのか。儲けることしか考えない人だけど、ここは踏ん張ってベルたちと対決してほしいものです。
突然ベルに反発したジュードは病院を去るんですね。あの場にいた全員、ジュードが正しいと知っていると思うんですよ。でも、ベルに逆らうことはできないんですね。ミーナよ、早く出世しておくれ。