Episode14〜23
ざっくりあらすじ
ベルの医事局メンバーへの立候補は、思いもしない事態を引き起こす。ベルのライバル医師のポーターが13歳のビリーをレイプした男だと知ったヴォスは医事局に匿名での告発を認めさせるが、告発されたポーターはビリーを脅し、悪質な誹謗中傷を流す。
ビリーは息子トレバーを守るためにも告発を取り下げることにするが、騒ぎになったことでトレバーは出生の秘密を知ってしまう。医事局のメンバーを前にしたビリーが告発を取り下げる中、会議に乗り込んだトレバーはポーターの悪事を暴き、自分の存在を証拠にビリーを守る。その後、無断欠勤を続けたトレバーは新たな道を見つけ、病院を去る。
病により子供が持てない一卵性双子の姉妹パドマへの卵子提供を決めたリーラは、目を背けていたデヴォンとの問題に直面する。将来的に子供を望むデヴォンと、望まないリーラはいったんは別れるが、離れたことで互いへの愛を再認識する。一方、養父母を亡くしたことで家族を求めるオースティンは、パドマの精子提供者になる。
処方箋詐欺事件をきっかけに、ERの新入り医師ケイドがFBIの協力者だと知ったコンラッドは、秘密主義だったケイドと信頼し合う関係になる。事件は解決したものの、報復されたケイドは撃たれ、シカゴからケイドの父がやってくる。
医事局のメンバーになったベルは事なかれ主義の問題にメスを入れ、私生活ではヴォスと婚約する。ベルとヴォスの婚約パーティーに出席したコンラッドは、『どちらかが先に死んでしまったら、残された方は時期が来たら前へ進む』というニックと交わした約束を思い出す。そこはニックと出会った思い出の店だった。
おちゃのま感想
シーズン最終話まで観終わっての率直な感想は、ちょっと中途半端だったかな?・・・です。他の医療ドラマと一線を画し、医療業界の闇との闘いを追求してきた『レジデント』も、主要キャラたちの人生に焦点をあてた人間ドラマにシフトチェンジしちゃったんだな〜という印象でした。
大きな山場になるんだろうと期待してたビリーとレイプ男ポーターの対決もあっけなく終わり、ポーターが姑息な手段でビリーを攻撃したことで出生の真実を知ったトレバーも病院を去ってゆきました。トレバーについては、もともと薬学を専攻していたこともあり、進むべき道を再考できたことは良かったと思うけれど、真実を知った後の葛藤やビリーとの関わりなどが描かれなかったので非常に残念。すっごくインパクトある登場だったのに・・・。
“なあなあ”体質の医事局問題に取り組んだベルも、コンラッドとケイドの処方箋詐欺も、ハラハラするような盛り上がりはなく、これまでの闘いに比べて肩透かしな終わり方でした。ついでに言ってしまうと、ケイドが撃たれてしまったことも、父イアンを登場させるための布石だったように思えてなりません。おそらくイアンはシーズン6での注目キャラになるんでしょうね〜。
と、がっかりな感想はここまでにして、良かった点はベルとヴォスです。特に、自分が犯した過ちを正面から受け止め、医師としても人間としても正しくあろうとするベルの物語は引かれるものがあります。ベルが闇に墜ちた事情や、その闇から抜け出してゆく様を数年かけてじっくり描いてくれたことで、ベルというキャラに対する見方が変わったことは、シリーズもの作品を視聴する醍醐味のように感じます。このドラマで一番成長したキャラは、コンラッドやデヴォンではなくベルかもしれませんよね。それもこれも、正しい指針を持ったヴォスと出会えたからこそ。ふたりがうまくいって本当に良かったです。ある意味、デヴォンとリーラより、ベルとヴォスの結婚式が楽しみになってます。
さて、この記事を書き始めたところで、シーズン6で終了と公式に発表がありました。そういうわけで、コンラッドたちの物語も残すところ13話です。読んだ記事によると、シーズン6はファイナルを想定して作られたとのこと。納得の結末を期待して、コンラッドたちが進む道を見届けようと思います。