ライアー2 交錯する証言 第1話「疑惑」【あらすじ感想】

アンドリュー殺人事件

アンドリューの死因は刃物による咽頭部への刺し傷だった。即死だと断定した検視官によると、自殺の可能性はあるが極めて低い。自ら志願し、事件を担当する警視庁のカレン・レントン警部補は殺人事件として捜査を開始し、さっそくアンドリュー最大の被害者であるローラに会う。アンドリューの遺体が見つかったと教えられたローラは困惑しつつも安堵するが、レントンの質問は容疑者に対するものだった。

レントンはレイプ事件を捜査したマクスウェルに協力を求め、チームに加える。警察が把握しているアンドリューがレイプした19人の被害者だけでなく、被害者の家族や友人も容疑者と考えるレントンは、暴行事件を起こした過去のあるローラの恋人イアンに注目する。職場に訪ねてきたレントンに容疑者扱いされたイアンは困惑し、殺害時刻はロンドンの自宅にいたと説明するが、アリバイの証明はできなかった。

逮捕

現場を離れ、訓練部門に移ったハーモンは、ローラが薬で眠らせたアンドリューをボート小屋で襲った件を元相棒のマクスウェルに知らせる。

ハーモンの報告を受け、家宅捜索されることになったローラはハーモンに抗議の電話をかける。ローラを守ったことで窮地に立たされながらも、ハーモンは「潔白だから平気」と請け合うが、ローラの部屋でアンドリューの車のキーが見つかった。

ローラの「誰かが車のキーを家に仕込んだ」と言う主張は認められず、レントンはアンドリュー殺害容疑でローラを逮捕した。容疑者全員を聴取せず、強引にローラを逮捕したレントンにマクスウェルは反発するが、レントンは「動揺させればボロを出す」と断言する。

ローラは義兄のリアムに助けを求め、弁護士の手配を引き受けたリアムは「証拠がなければ警察は釈放するしかない」と説明する。「気を強く持って」とリアムに励まされたローラは、死んでも自分を苦しめ続けるアンドリューに人生を奪わせないと決意する。

3週間前の出来事

逮捕状が出る前にアンドリューが逃走できた理由は、レイプの戦利品を保管していた家のミアからローラが荷物を取りに来たと知らされたからだった。息子のルークに“急患”と嘘をつき家を出たアンドリューは、アメリカに長期滞在中の友人ラリーのボートに潜伏した。

病院の予備ロッカーの中に逃走に必要な一式を準備しているアンドリューは、エディンバラに住む旧友オリーを頼る。アンドリューの事件をニュースで知っていたオリーは断るが、アンドリューは「荷物を取ってきてくれたら二度と連絡しない」と約束し、貸しのあるオリーを動かした。

電話で指示するアンドリューの言うように、オリーは怪しまれることなくロッカー室に侵入できたが、タイミング悪く医師を探すケイティが現れる。とっさに隠れたオリーの手から滑り落ちた車のキーを拾ったケイティは、キーをポケットに入れたまま救急搬送された患者のもとへ駆けつけてしまう。

病院から立ち去ろうとしたオリーは、救急搬送された患者を迎え入れたケイティたちの会話を耳にする。患者はアンドリューの息子ルークだった。ハーモンをレイプした父が息子の自分に偽証させたと知ったルークは、桟橋から飛び降りたのだ。

別の被害者

このところ沈んでいる夫のカールにランチを届けたウィニーは「警察にアンドリューのことを聞かれるわ」と不安を漏らす。「あなたもわたしも悪くない」と言い、職場の病院へ戻るウィニーを見送ったカールは、ボートについた血痕をふきとった。