Episode1 Nice Face
【ざっくりあらすじ】
ウィーンでロシアの大物政治家ケドリンが暗殺され、現場から逃げ去った唯一の目撃者である愛人のカーシャがイギリスで保護された。カーシャの警護を手配することになったMI5(イギリス情報局保安部)のアシスタント、イヴ・ポラストリは事件の概要を聞いた瞬間、“犯人は女性”だと直感した。
憧れのスパイ
暗殺者は刃物でケドリンの大腿動脈を切断し、失血死させていた。殺されたケドリンが女性を人身売買していたことから、女性には警戒しないはずと考えたイヴは『犯人は女性』と確信した。MI5の上司フランクは「防犯カメラに犯人は映ってない」と断言したが、その後『防犯カメラの映像に映る犯人は男だった』という情報がもたらされる。
そのことで上司で友人でもあるビルと賭けをしていたイヴは、念のため保護中のカーシャに犯人は“男”か“女”か確認をとることにした。ポーランド語の通訳を介しても、ハイ状態のカーシャの言葉は理解できない。違法にカーシャとの面談を録音したイヴは、ポーランド人の夫ニコと同じくポーランド人の若者ドムに通訳を頼んだ。その結果、犯人について聞かれたカーシャは「背が高い黒髪で貧乳」と答えていたことが判明した。イヴの直感は正しかったのだ。
最近起きたイタリアでの暗殺もデーターベースに載っていないこの女性暗殺者の仕事だと確信したイヴは、カーシャから話を聞くべきだとビルに訴えた。ビルは「クビを突っ込むな」と忠告するが、防犯カメラのことで誰かが嘘をついていると感じるイヴは納得できない。
ビルに「余計なマネはするなよ」とクギを刺されたイヴだが、入院中のカーシャの安全確認に通訳としてドムを連れて行った。明日にはMI6に引き渡されるカーシャから話を聞けるとしたら今夜しかない。
暗殺者ヴィラネル
ヴェラネルはパリに住んでいる。ケドリン暗殺後、イタリアでの仕事も完ぺきな手口で片づけた。ヴィラネルに暗殺の指示を伝える連絡係のコンスタンティンはケドリン暗殺を目撃した愛人がロンドンで保護され聴取を受けるのは「マズい」と指摘するが、イヴは「捕まるわけない」と楽観的だ。
コンスタンティンの指示に従い目撃者カーシャを殺害するためロンドンへ向かったヴィラネルは、カーシャが入院する病院のトイレでイヴとすれ違った。
“退屈”の終わり
カーシャの病室の前でドムを待たせ、トイレに向かったイヴに「防犯カメラの映像はなかった」とビルから知らせが入る。しっかり警護させろと指示されたイヴが病室へ戻ると、カーシャだけでなく警護官も看護師も惨殺されていた。ヴィラネルは、『自殺に見せかけろ』というコンスタンティンの指示に従わなかったのだ。「誰か来て」とパニック状態のイヴは、入り口に立つドムを見た。ドムは無事だった。
今回の件で、イヴとビルはクビになった。イヴの「犯人は女性」という主張を聞いていたMI6のロシア部門主任キャロリン・マーテンズはイヴの自宅を訪ねた。イヴを買い物に誘い出し、さりげなさを装ったキャロリンは、ヨーロッパ内で暗躍する女性暗殺者の存在を教えた。まだ素性は分かっていないが、暗殺者はこのところ自己顕示欲が出てきたという。キャロリンは謎の女性暗殺者を追うチームにイヴを誘った。
おちゃのま感想
話題作『Killing Eve』のあらすじ始めました。
ワクワクしつつ、全8話、楽しもうと思います。
舞台はロンドン。
風景や建物などだけでなく、登場人物たちの会話の間合いも新鮮です。表情や立ち振る舞いも。今回登場したイヴやビルの上司であるMI5のフランクみたいなタイプは、アメリカではそうそう見られません。時に深淵すぎて馴染めないイギリスドラマもあるのですが、これは良い意味で違います。
イヴ側とヴィラネル側、どちらのストーリー展開もテンポよく進み、ドラマに軽快さを生んでます。重厚なミステリも良いけれど、わたしはこの軽さが好き。周辺の人物たちのかかわりや、ヨーロッパの風景など、楽しみにしてるポイントが多いドラマです。