【ざっくりあらすじ】シーズン1:全22話
ハンプトンズの新しい住人となったエミリー・ソーン(アマンダ)。
彼女は無実の罪を着せられ獄中死した父デヴィッドの復讐を心に誓い、名前を変えてこの地に戻ってきた。標的はグレイソン家と父を嵌めた人々。エミリーの秘密を知るのは、デヴィッドに恩義がある富豪のノーラン・ロスただひとり。エミリーはグレイソン家に近づく為、息子ダニエルの恋人になる。
↓ネタバレを含みます↓
【おちゃのま感想】★★★★☆
エミリーの復讐とビクトリア
このドラマの見どころは、主役のエミリーとビクトリアの狐と狸の化かし合い・・・でしょうか。
ビクトリアの崩れない女王様的雰囲気と、笑顔少ないエミリー。特にビクトリアの心なき意味深な微笑みは、シーズン1でのキモのように感じます。私は吹替え版で観ているのですが、吹替えの山像かおりさんがビクトリアという人物の魅力を倍増させてます。あの息を抜く”ふん”ていう声が、素晴らしく”ビクトリア”。この崩れない微笑のビクトリアの存在があればこそ、エミリーの憎しみあふれる表情が効果的だと感じます。
シーズン前半は、デヴィッドに罪を着せた人々への”復讐”編です。
この部分はエミリーの執念を感じる根回しで標的の人物を失脚させるという、面白い展開でした。
この”貶める”方法で、ずっと復讐劇が続くのかと思っていたら、前半のみ。
エミリーの最大の標的は父の愛人だったビクトリア。
エミリーは復讐の為にビクトリアの長男ダニエルの恋人になるのだけど、グレイソン家に自分なりに抵抗しているダニエルの事は憎からずと思ってるみたいでした。ダニエルに対しての気持ちが愛情だとは思わないのだけど、ダニエルがグレイソンらしくなるまではそれに近い感情はあったと思います。そう、後にダニエルは”グレイソン”になり、エミリーはダニエルと別れます。ダニエルはエミリーの秘密に気づきそうだったし、早々に別れてくれて一安心・・・。
そして、ビクトリアの娘シャーロットの父親がデヴィッドだと判明します。
エミリーにとっては血のつながった妹が突然できてしまったという状況。この辺の設定は、ドロ沼ドラマっぽいですかねー。
エミリーの復讐に手を貸すノーラン。
ひとりで復讐を始めたエミリーの唯一の味方です。家族のいないエミリーの兄的存在。ノーランはエミリーの復讐に協力するのですが、本音はそんな事は止めて、本当に好きな相手(ジャックだよね)と幸せになって欲しいと願っています。ジャックやジャックの家族まで気にかけるノーランは、登場人物の中でも好感の持てる人物です。しかも大金持ち・・・。
ダニエルの学友タイラー
お互いに黒い企みを持つタイラーとエミリーは、相手の秘密の匂いに敏感で敵対関係に。
タイラー殺人事件がドラマの冒頭シーンへと繋がっておりました。
容疑者はダニエルなのだけど、ダニエルは止めをさしておらず、本当の犯人はエミリーの復讐の師匠的存在のタケダでした。このタケダという人物の正体は、まだ明かされておりません。真田広之さんが演じているのだけど、いかにも訳ありで怪しげな人物です。
短命のタイラーでしたが、エミリーの復讐劇がかすむほどの存在感でした。ドラマ中盤は、このタイラーの存在がイライラと盛り上げてました。
エミリーとジャック 幼馴染の恋
このドラマの心のオアシス、ジャック・ポーター。
ジャックとエミリーがお互い想い続けている事は、ノーランの解説がなくても明白なのですが、なかなかうまくは行きません。ジャックの存在が「もう復讐なんてやめて幸せになるべき」だと思わせます。
しかーし、本物のエミリー(アマンダを名乗ってる)が登場し、ジャックはその子が”あのアマンダ”だと信じ、ふたりは付き合い始めます。ジャックがアマンダと付き合う事になったのは、”幼馴染のアマンダ”だったから・・・というだけだと思うのです。好きになった人が偶然”アマンダ”だったとかではなく。エミリーとしては、ジャックが愛してるのが自分(アマンダ)だとわかっているのに、名乗れないのは辛いところ。
シーズン終わりに、エミリーはジャックに自分が本当のアマンダだと打ち明ける決心をするのですが、ジャックのもとには姿を消していた偽アマンダが現れ、妊婦姿で微笑んでました。結局エミリーは何も言えないまま。
最終的には(まだシーズン1までしか観てないので先の展開は知らないんだけど・・・)このふたりが結ばれ、エミリーはアマンダの名前に戻り幸せになる・・・って想像しているのですが、そこまでの道のりは長そうです。アマンダのお腹の子の父親は本当にジャックなのかな。
ジャックとエミリーの距離を縮めようとしていた犬のサミーのシーンが、とても胸に迫りました。サミーはエミリーが自分の元の飼い主のアマンダだとすぐに気づくのですが、ジャックには伝わらない。何度も足しげくエミリーを訪ね、自分の寿命を悟ったサミーが最後に会いに行くのもやっぱりエミリーでした。サミーのシーンは泣いてしまう。
そしてシーズン2へ・・・
ビクトリアはコンラッドとの離婚を決めて、コンラッドの罪を全て暴露すると決めます。証言する為に乗った飛行機が空中で爆発したところで・・・シーズン2へ。
飛行機にはリディア(コンラッドの愛人で、ビクトリアの友人)も乗っており、ふたりの生死は不明だけど、生きてなければ・・・。
コンラッドとテロ組織の繋がりが表面化し始め、コンラッドの指示でデヴィッドが殺された事も判明。今後、エミリーの復讐の標的はビクトリアからコンラッドに向いていくのだと思います。コンラッドより上の存在、更なる黒幕も出てきそうです。
死んだと聞かされていたアマンダの実母も登場しそうだし、単なる復讐からデヴィッドが嵌められた事件の真相へと展開するのでしょうか。