Episode12 Hope in the Unseen
コンラッドは出産目前のニックのために“スパの1日”を計画するが、診察をキャンセルしたうえ電話にも出ない要注意患者のピートを訪ねたことで中止になる。一方、ミーナや母のことで苛つくオースティンは、手術でミスしたリーラを怒鳴りつけてしまう。
神経質な患者
ニックが「神経質チャンピオン」と呼ぶピートは新型コロナウイルスを恐れ、1年以上、家にこもっている。病院へ行くことを拒否していたピートが失神し、コンラッドとニックはチャスティンにピートを搬送する。
ピートは肝損傷だと分かるが、失神の原因も呼吸不全も謎だった。手術で肝損傷は治せても、原因を特定しなければ治療はできず、コンラッドとニックは原因の特定を急ぐ。治療の選択を誤れば死ぬこともあるプレッシャーの中、ニックはピートの家にあった食料が米と豆だけだったことを思い出し、ピートは極めて稀なビタミン欠乏症だと判明する。
手術を終えたピートは病院にいることに不満を漏らすが、ピートらしい悲観的で皮肉の言葉でニックたちに感謝した。
オースティンとリーラ
オースティンの母キャロルのがんは悪性度が極めて高く手術の選択肢もなかったが、唯一の希望だった標的療法の適応だと判明する。標的療法でがんは消えないが、化学療法のような副作用もなく時間を稼げる治療が確定したことで、オースティンは「すばらしいことだよ」と母に声をかけた。
「ミーナと離れてつらいのに思いやりと威厳を保ってる」と母に褒められたオースティンは、リーラに対する態度を反省する。手術の練習室にいるリーラに声をかけたオースティンは謝罪するつもりだったが、先に口を開いたリーラは「叱責ではなく建設的な批判がいい」と訴える。教えもせず理想を求めるのは間違ってたと謝罪したオースティンは、いったんはベルに譲ったリーラの指導医を続けると決める。
ケイン
復帰後の初執刀をビリーに尻拭いさせたケインは慎重になり、手術をやめる。ケインは完璧だと確信するまで回復に専念すると決めるが、別の指導医に付くよう指示されたビリーは「簡単な手術から始めればいいんです」と勧め、ケインは手術室に戻る。
手術中アクシデントが起き、困惑するケインを見たスタッフは冷ややかだった。一方、ケインの問題は手ではなく自信を失ってることだと考えるビリーは、ケインをかばった。
ローズ
ようやく遺伝子治療の治験が始まったローズの血圧が急降下し、容態が悪化する。原因は遺伝子治療ではなく、前治療でした化学療法だった。ローズは透析が必要になり、デヴォンは“おそらく”一時的な透析だと説明するが、腎臓が回復しなければ透析を一生続けることになる。
家族に透析患者がいたローズは「もう無理」と言い、透析も治療も拒否する。「ホスピスに入れて」と懇願されたデヴォンは、ローズが信頼するケインに説得を頼む。避けていたローズの病室を訪れたケインは、生きる気力を失くしたローズに寄り添う。事故の後、死にたかったと打ち明けたケインは「君も死ぬな」と言い、もうひと踏ん張りしろと励ます。ローズの手を握りしめたケインは「ダメと分かったら苦しませない」と約束し、ローズは治療を再開した。
チャスティンの賭け
チャスティンの経営は改善しているものの、まだ2500万ドルもの赤字を抱えている。会長のマーシャルに「州は2週間で打開策を見つけろと圧力をかけている」と教えられたヴォスは、ローズの治験で提携したフィリップの会社バイオ・サウスに注目する。経営不振のバイオ・サウスは、株と引き換えに出資者を探しているのだ。
ヴォスとマーシャルに「チャスティンが出資者になる」と提案されたフィリップは、まだ不確実でリスクは大きいと説明するが、チャスティンには新たな収入源が必要だった。リスクがあっても世界のためになることを志している人に賭けたいと説明されたフィリップは、天の恵みのようだと感激した。
おちゃのま感想
公立化されてもチャスティンは安泰ではないんですね。ヴォスとマーシャルはフィリップと手を組むことにしたけれど、大丈夫でしょうか。成功すれば大金を生むというのは分かるのだけど、デヴォンに成功例について語ってたフィリップの治験がローズ次第という流れにどうもひっかかりを感じます。
そのローズを支えるケインは、すっかりアクが抜けた印象です。表情もどこか穏やかで、人間味を感じるようになってきました。ところで、ベンに訴えられた件はどうなってるんでしょね?
キャロルの治療法が確定し、時間が稼げると喜んでたオースティンですが、だからといってミーナのもとへは行かないんですよね〜。オースティンがミーナのもとへ行く時は、ママが寛解した時か、亡くなった時・・・なのかな。ミーナとの関係の終わりを示唆してるようで、なんだか残念な気持ちになってます。