Episode22 Here’s Negan
同じ町で暮らすようになったニーガンとマギーの衝突を心配するキャロルは、ニーガンを森にある小屋へ追放する。キャロルの望みをかなえたニーガンはマギーとの橋渡しを期待していたが、キャロルは「過去のことを考えたら、感謝すべきでしょ」と突き放した。
ニーガンと妻ルシール
孤立した小屋でひとりになったニーガンは、自分と向き合った。今のニーガンを嘲る救世主時代の“ニーガン”は、バットの“ルシール”を示し、彼女がいなきゃ何にもできない現実を見ろと迫る。リックたちとの戦いの場所に埋められたルシールを探し出したニーガンは、“ニーガン”になった日を思い出す。
世界の変化がまだ遠い場所の話だった頃、ニーガンは生徒の親とのトラブルが原因で高校の体育教師をクビになった。妻のルシールは教師の仕事も子供たちのことも好きだった夫を心配するが、当のニーガンは気に病むこともなく、高価な革ジャンを買い、妻の友人と浮気し、MRI検査を受ける妻を気づかうこともしなかった。そんな中、ルシールにがんが見つかり、世界が変わったのだ。
他者を避け、変わり果てた世界を妻とふたりきりで生き延びていたニーガンは、医師が作った治療計画に従い献身的に妻を支えていた。変わった世界に慣れたくないニーガンはウォーカーを殺せずにいたが、孤立した生活は穏やかだった。その生活も、冷凍庫に入れていた点滴がダメになったことで一変する。
以前、聞いた移動診療所を探すと決めたニーガンを引き留めるルシールは、浮気に気づいていたと打ち明ける。診断結果を聞いたニーガンがすぐに浮気をやめたことも知っていたルシールは「あなたは十分に償ってくれたから、もうやめて」と諭す。やるだけやったと納得しているルシールは「ここにいて、私のために闘って」と懇願するが、ニーガンは諦めることができなかった。
悲しみの果て
ルシールを家に残したまま、6週間かけ移動診療所の痕跡を追い続けたニーガンは善良な医師フランクリンと、その娘ローラと出会う。カラの銃で強奪を試みたニーガンを捕らえたフランクリンは、極度の疲労から脱水症になっていたニーガンを介抱し、見返りを求めることなく必要な薬を渡す。
ルシールのもとへ戻る途中、ギャングに捕まったニーガンは脅しに屈し、医療機器や薬を備蓄しているフランクリンの情報を教えてしまう。フランクリンやローラと引き換えに解放されたニーガンが自宅へ戻ると、“このまま放っとかないで”というメッセージを残したルシールは自殺を図っていた。
ローラにもらったバットに有刺鉄線を巻き、ルシールごと家を燃やしたニーガンはギャングのもとへ戻る。拷問に耐えていたフランクリンを救出したニーガンは怒りを制御することなく、初めて人を殺した。
ニーガンの誓い
小屋の暖炉でバットのルシールを燃やしたニーガンは「罪悪感を覚えたくなくて、すべての感情を捨てた」と妻ルシールに語りかける。謝罪と愛を語るニーガンは「これからは君のために闘うよ」と約束する。
アレクサンドリアへ戻ったニーガンは「俺の私物を運び戻す」とキャロルに知らせる。キャロルは「彼女に殺されるわよ」と警告するが、ニーガンの決意は変わらなかった。
おちゃのま感想
ニーガン、すごい!
ここでこのエピソードを出すのは、もったないと思ってしまうほど素晴らしい内容でした。だって、これ、予定されてるスピンオフのアンソロジーシリーズの目玉になると思うんですよ。そんな余計なことを思いつつ、盛り下がってた気持ちがぐっと上向きになりました。
ウォーカーでさえ殺すことをためらっていたニーガンが、あの恐ろしい“ニーガン”に変わったきっかけが描かれました。ニーガン自身、自分の本質はどっちにあると考えてるんでしょね?妻ルシールと暮らしてたニーガンであってほしいと思うけど…。
しかし、ローラとの出会いがこんなところにあったとは。ローラの件はサプライズなネタでしたが、ファイナルシーズンでローラが何かの役割を担うんでしょうかね?そうでないと、とーーーっても意味不明なネタになってしまうと思うので、マギーとニーガンの和解のキーマンになるような活躍を期待したいです。
そのマギーですが、恨みはわかる。わかるんだけど、形はどうであれ、マギーが捨てた仲間を救ったのはニーガンなんですよね~。憎しみを捨てることはできないとしても、どこかで折り合いをつけなければ…と、思ってしまう。
ファイナルシーズンのアメリカでの放送は8月22日から!ニーガンとマギーの件だけでなく、多くの問題を仕込んで続いたので、どんな結末に向かうのか想像できません。スピンオフや映画のほうとは関係なく、本家として納得のラストを描いてほしいです。