Episode9 Empathy
【ざっくりあらすじ】
ショーンとパクは少年院で暴行されたビリーを担当した。額に陥没骨折のあるビリーはそのことでいじめの標的にされている。パクは今回の手術と同時に額の手術を提案し、ビリーを喜ばせた。しかし、医学的に必要ないと考えるショーンは反対した。
少年院から来た少年
少年時代に酷い父親のもとを離れ、弟を亡くしているビリーの生い立ちはショーンと似ている。パクに「ビリーに共感しないのか?」と問われたショーンは、自閉症のため共感することが難しい自分は良い医者になれるだろうかと考えるようになる。
パクとショーンの意見を聞いたリムは、リスクを冒してまで高額な手術を行う必要はないというショーンに賛成しつつも、医師にとって共感力は大事だと諭した。パクに額の手術は認められなかったと知らされたビリーは「親父のおかげで人生は過酷だと学んでる」と言い、落胆を隠した。ビリーの額の陥没骨折は、父親がバットで殴った傷だった。
ビリーの眼窩底骨折の手術が始まり、諦めきれないパクは額の手術を訴えた。リムを説得するパクの話から、ショーンは陥没した額に乳房インプラントを入れる処置を思いつく。小さな切開で済む処置にリムも賛成した。
術後、鏡を見たビリーは喜んだ。ビリーに「命の恩人」と感謝されたショーンは、額の処置のせいでビリーを危険な状態にした自分を命の恩人だと思えない。パクはビリーが密かに自殺を考えていたことをショーンに教えた。ビリーの感謝の言葉は、本当に命を救われたという思いがこめられていたのだ。
苦悩する患者
メレンデスのチームに復帰したクレアはモーガンとともに、脳に塞栓が確認されたジョージを担当した。4時間半前くらいからおかしくなったというジョージは脳梗塞を起こしていた。
脳梗塞の原因はジョージが服用しているホルモン抑制剤リュープリンのせいだった。今後リュープリンは服用できないと言われたジョージはショックを受ける。クレアとモーガンは、服用の理由は性転換するためと考えたが、実際は性的衝動を抑えるためだった。小児性愛者だと自覚しているジョージはおぞましい妄想を現実にしないため、薬に頼っていたのだ。
自主的に退院したジョージは自分の陰嚢を傷つけ、再び搬送されてきた。ジョージは去勢を求めるが、メレンデスは「犯罪防止のために健康な臓器の摘出はできない」と応じず、専門医の手配を指示した。精神科医が認めるまで去勢はできないと言われたジョージは治療を拒み、鎮痛剤も飲まずに苦痛に耐えている。
意識を失ったジョージの手術が始まった。しかし、去勢をすれば命を失う危険がある状態だとわかり、メレンデスは命を優先した。精神科医の判断を得てから正式に去勢すると説明されたジョージは、クレアたちが目を離した隙に病院を抜け出した。ジョージは、クレアとモーガンが見ている前で自らの命を終わらせてしまった。
外科部長
理事のアオキに2日後に外科部長を発表すると期日を決められたアンドリュースは、候補者であるメレンデスやリムの仕事ぶりの見学を始める。思うように仕事ができなくなったリムはふたりでアンドリュースに直訴しようとメレンデスを誘うが、メレンデスはライバルのリムの誘いに応じない。しかし、監視しているかのようなアンドリュースに辟易したメレンデスは、リムが考えたセリフで抗議し、それを知ったリムはメレンデスに憤った。
アンドリュースが発表した新外科部長は自分自身だった。アンドリュースがメレンデスやリムにつきまとっていたのは、ふたりが結束しないための策略だったのだ。
運転の理由
ショーンはグラスマンの記憶障害をブレイズ医師へ報告し、抵抗するグラスマンから運転免許証を取り上げた。グラスマンの「私は優秀なドライバーだ」という主張は、ショーンには通じない。
運転免許証の件でグラスマンを怒らせたショーンは、リアに運転を習い始めた。筆記はパーフェクトでも、実際の運転は違う。右折でつまずいたショーンのために、リアは運転と外科医を結び付けた方法を思いつく。新たなリアの教習で、ショーンは右折もクリアした。しかし、予想できない子供の飛び出しでゴミ容器に突っ込んだショーンはパニックを起こした。
誰でもなれる職業じゃない外科医になれたんだよと、リアに励まされたショーンは再び運転を始めた。ショーンはグラスマンのために、免許を取ろうとしているのだ。
おちゃのま感想
クーパーバーグって誰?
そんな人出てきましたっけ?(@_@)
外科部長はアンドリュースが病院長と兼任することになり、なんとな~くどこかで見たような展開になってます。アンドリュースは子供を持とうとしていたと思うんですけど、その件はどうなったんでしょう。
自身の共感力について悩むショーンでしたが、それを自覚している点が重要な気がします。運転免許を手放したくないグラスマンの気持ちは理解できなくても、友人として自分にできることを考え、行動に移すって、素晴らしい人間性を持っていると感じます。