Season:1 全16話
【ざっくりあらすじ】
1年前、妻子殺害後失踪したとされるNSAの元スパイのフリンがメイソン工業のコナー・メイソンが極秘に開発したタイムマシンを盗んだ。国土安全保障省(DHS)のデニースは、大学で歴史人類学を教えるルーシー、特殊部隊のワイアット、そしてタイムマシンのパイロットのルーファスにフリンを阻止し歴史を守る任務を命じた。救命艇としてメイソンが保管していた試作品に乗った3人はフリンを追い『1937年、ヒンデンブルク号爆発事故』の4時間前へ到着した。
救命艇の仲間たち
ルーシー
初めての任務でフリンと対峙したルーシーは、古い日記を見せられた。そこにある筆跡は自分のものだが、日記に見覚えはない。未来のルーシーから貰ったというフリンの言葉を信じないルーシーは、ある日母から日記帳を贈られた。それはいつもフリンが持っている“ルーシーの日記”と同じものだった。
ヒンデンブルク号の史実が変わり、ルーシーの現実も変わってしまった。重病だった母が健康になり、大切な妹が存在せず、見知らぬ婚約者がいる。ルーシーは妹のエイミーを取り戻すため、フリン追跡に協力するしかなかった。
妹の存在が消えた理由は、父親が違うせいだった。母を追及したルーシーは“ベンジャミン・ケイヒル”という人物が実の父だと知る。ケイヒルはメイソンを操り、ルーファスを脅迫している“リッテンハウス”だった。ケイヒルと会ったルーシーは、“リッテンハウス”は一族が受け継ぐ遺産で、自分もその一員だと教えられた。
ワイアット
任務で過去へ行くうちに、ワイアットは殺害された妻を取り戻す方法を考えるようになる。ワイアットの妻ジェシカは、2012年2月12日に遺体で発見されていた。過去からメッセージを送ってもうまくいかず、ワイアットはフリンが教えた犯人の両親の出会いを阻む作戦をたてた。「誰も殺さない」とルーファスに約束し1983年へ向かったものの、ワイアットは犯人の父親を死なせてしまう。犯人が生まれなかったことで、殺人の被害者は生存していた。しかし、ジェシカの運命は変わっていなかった。
ルーファス
フリンがタイムマシンの開発者アンソニーを連れ去り、唯一のパイロットになったルーファスはしぶしぶ任務を引き受けた。“リッテンハウス”のケイヒル(ルーシーの実父)はメイソンを通じルーファスに仲間の盗聴を命じるが、ナチスドイツの時代で命がけの任務を経験したルーファスは仲間への盗聴を拒んだ。ルーファスが唯一のパイロットであることを強みにすると、メイソンはルーファスの恋人でマシンのスタッフでもあるジヤにパイロットの教育を開始した。
フリンと“リッテンハウス”
フリンが過去を変えようとしている理由は、“リッテンハウス”に殺された妻子を取り戻すためだった。メイソンのタイムマシン開発にリッテンハウスが出資しているとつかんだフリンはNSAの担当者に報告し、その4日後妻子を殺されたのだ。
1780年の時代で、フリンは“リッテンハウス”の創始者デヴィッド・リッテンハウスを殺害した。協力すれば母船(タイムマシン)を返し、ワイアットの妻の殺害犯を教えると言われ、フリンに協力していたルーシーはまだ子供だったデヴィッドの息子ジョンを逃がしてしまう。組織の創設を阻めなかったフリンは、組織のメンバーをひとりずつ殺すことに作戦を変えた。
フリンはアンソニーとともに初めてタイムマシンの操縦に成功したエマを見つけ出した。エマはリッテンハウスから逃れ、1882年の時代に潜んでいた。現代へ戻ったエマは「リッテンハウスの目的は過去の重要な史実を変え世界を支配すること」とフリンとアンソニーに教えた。リッテンハウスの思惑を阻止するためマシンを破壊しようとしたアンソニーをフリンは殺し、エマがフリンの仲間になった。
闘うべき相手
ワイアットが妻を救うため救命艇を使用したことを利用し、リッテンハウスはNSAのネヴィルをメイソン工業へ送り込んだ。ネヴィルをはじめ捜査官は全員リッテンハウスのメンバーだ。捜査を外されたデニース、ルーシー、ワイアット、ルーファスはリッテンハウスと闘うと決意し、救命艇を盗んだ。
フリンは、リッテンハウスのメンバー全員が集まる1954年のDCへ向かった。すぐにでも追いかけたいチームだが、その情報をつかむためフリンが行った1931年の時代でルーファスが撃たれてしまった。治療を受けたばかりのルーファスは立ち上がることもできず、フリンを追うためには定員3名の救命艇に副操縦士としてジヤを乗せるしかなかった。
ルーシーは過去を変えず、妻子を取り戻したいというフリンの望みを叶える方法を考えた。まず、ルーシーは祖父のイーサンに接触した。ケイヒルの話ではイーサンはリッテンハウスを嫌っているはずだ。フリンを説得したルーシーは、イーサンにすべての事情を説明し、孫だと名乗った。そして、リッテンハウスの秘密を探ってほしいと頼んだ。現代に戻ったルーシーがホームで暮らすイーサンを訪ねると、待ちわびていたイーサンは孫との再会を喜んだ。1954年の出来事が夢かと思った日もあったと話すイーサンに、ルーシーは「大変だったでしょ?」と涙を流し謝罪した。ルーシーに頼まれ組織に残ったイーサンは、記録だけでなく、組織の悪事を暴く証拠を集めていた。
イーサンが集めた証拠と、密かにリッテンハウスと闘っていたメイソンが入手した情報を使い、デニースはケイヒルとネヴィル、多くのリッテンハウスのメンバーを逮捕した。ルーシーはイーサンの資料の中から見つけたフリンの妻子を殺害した実行犯のデータをフリンに渡した。やっと妻子を取り戻せると喜びに浸るフリンは、ルーシーの目の前でデニースに逮捕された。何も聞かされていなかったルーシーはフリンに謝るしかできない。フリンはルーシーに憎しみの言葉を投げつけた。
その後のこと
無理なタイムトラベルをしたジヤは、現代に戻り入院した。見守るルーファスに「愛してる」と告げたジヤは、幻覚のような発作を起こした。
デニースは、「妹さんのために」とルーシーに最後のタイムマシンの使用を許可した。妻を取り戻せなかったワイアットは過去を正すのをやめ、前へ進もうとしている。次の任務を少し延ばし、ワイアットはルーシーの妹を取り戻すため一緒に過去へ行くつもりだ。
過去を変える前に、ルーシーは母に真実を打ち明けた。エイミーがいる現実では、母は重病人だ。どんなにエイミーが大切な存在かと語るルーシーに、母は「リッテンハウスが許さない」と告げた。母もまたリッテンハウスの一員だったのだ。
母が話した通り、リッテンハウスはタイムマシンの母船に工作員を送っていた。母船に乗り込んだ人物はエマだった。
おちゃのま感想 ★★★★
まったく期待せずに見たドラマだったのですが、コレはアタリ!好みのドラマでした~。
シーズン2終了後、2度目の打ち切りが(1度目はファンの熱意で復活)発表され、ガッカリしてましたが、追加された2部構成のファイナルで物語が完結することになりました。そんなわけで、シーズン1をざーっとまとめてみました。
このドラマの魅力は、なんといってもルーシー、ワイアット、ルーファスの3人です。任務に就いた理由はそれぞれだったけど、互いを尊重し固い絆で結ばれてゆく様に胸が躍りました。ストーリーも1話完結のタイムトラベルの任務とは別に、フリンだけでなくリッテンハウスという謎を追う展開で、毎回引き込まれる内容でした。
特にお気に入りのポイントは、ルーシーの設定です。パイロットのルーファスは必須なので、救命艇の定員は2名。そこに戦力になるとは思えない歴史の専門家を入れたことが、ドラマの肝のように感じます。ルーシーの知識なくしては生きて戻れないと思える出来事ばかりで、知識を武器に仲間を救うルーシーが頼もしかったです。
そしてダークサイドに落ちたようなフリンの悪人っぷりと、時折見せた人間らしい表情がまたよかったです。未来のルーシーがどうしてフリンに日記を渡したのか、その辺はシーズン2で描いてくれるものと期待してます。
さらなる謎で続いたので、シーズン2も楽しみです。