原題:Chilling Adventures of Sabrina
作品データ
- ジャンル:ダークファンタジー
- シーズン:4(キャンセル)
- エピソード:36
- 主な舞台:グリーンデイル(架空)
- アメリカでの放送:2018-20
- キャスト:キーナン・シプカ(サブリナ)、ミランダ・オットー(ゼルダ)、ルーシー・デイビス(ヒルダ)
- メモ:最終話まで視聴済
- 評価:
ストーリー
魔女狩りの歴史がある町“グリーンデイル”。その町で葬儀社を営むスペルマン家は魔界に属する敬虔なサタン信徒の一家だった。そんなスペルマン家に生まれたサブリナは、まもなく迎える16歳の誕生日に重大な決断をすることになる。魔術師の父と人間の母との間に生まれたサブリナは、家族が属する魔界か、恋人や友人が属する人間界か、どちらかの世界を選ばなければならないのだ。
両親を亡くしたサブリナを育てる魔女の叔母ゼルダとヒルダはサブリナの“闇の洗礼式”の準備を着々と進めているが、当のサブリナは人間界の恋人や親友と決別できずにいる。魔界を選べば長い時を生きることになるのだ。75年間も自宅監禁中のいとこアンブローズに諭されたサブリナは恋人のハービーに真実を打ち明けてみるが、愛があってもハービーは、サブリナが魔女で、グリーンデイルを去るという事実を受け止められない。混乱するハービーを見たサブリナは記憶を消し、今の会話をなかったことにした。
サブリナの迷いを知ったゼルダとヒルダは夜の教会の司祭長ブラックウッドを自宅に招き、一方、サブリナを手に入れるべく、闇の王もしもべをサブリナが通う人間の学校へ送り込む。
おちゃのま感想
R15+なので子供向けとは言えませんが、主人公サブリナが高校生ということもあり、ダークすぎず、グロすぎず、身構えることなく楽しめる作品でした。簡単に言ってしまうと“魔女サブリナの成長物語”・・・なんですが、魔界と人間界の因縁や、サブリナが重要とされる理由など、ヒネリの効いたネタも仕込まれ、飽きることなく展開するストーリーに引き込まれる内容になってます。
このドラマの見どころは、なんといってもキャラの立った登場人物たちです。主人公サブリナと、その家族はもちろんのこと、人間界代表のハービーたち、魔界の面々みーんな。個性的なキャラに全員がピッタリハマってて、生き生きとした演技から役作りの楽しさが伝わってきます。
中でも、『サブリナ』の世界観をけん引するゼルダおばさんは見事です。敬虔な信者(崇拝してるのはサタン様)のゼルダおばさんは、キセル状のタバコをくゆらせながら、圧倒的な存在感を示しております。そして、もうひとりのおばさんヒルダはその穏やかで大らかな性格ゆえ、押しの強いゼルダの陰に隠れているような印象ですが、魔女の実力はかなりのもので、いざというときに頼りになる人です。サブリナの灯台のような存在のヒルダおばさんは、わたしのお気に入りです。
ゼルダとヒルダに育てられたサブリナですが、秘めた魔女的野心を思うと、ゼルダに似てるのかな?人間的な感情と、悪魔的な手段を持つサブリナが(良かれと思って)巻き起こすトラブルは深刻で、そのため恋人だったハービーと別れることになり、魔界へと進むことになってしまいました。
キャンセルでの終了なので、自分としては物足りなさを感じる結末でした。ファイナルとなったシーズン4はバタバタとまとめられた感が拭えず、もう少し続いていれば別のラストだったのでは?という思いが残ります。とはいえ、こだわりの世界観は徹底しており、対立していた魔界と人間界が2つの世界を繋ぐサブリナの影響で互いを受け入れるというテーマは素晴らしかったです。
ちなみに、このドラマはサブリナの16歳~17歳の誕生日までの1年間を描いたものでした。すんごく濃い1年・・・。(;^_^A