ステイブラーVS.ウィットリーのざっくりとしたあらすじ
【性犯罪特捜班シーズン23 第9話】
連邦検事と司法取引したウィットリー(リチャード)は、ステイブラーの妻キャシーへの契約殺人のみで起訴された。弁護士交代を繰り返すことで裁判を延期させていたウィットリーの弁護人にベンソン(性犯罪特捜班)の盟友バーバが名乗りを上げ、ウィットリーは審理無効を勝ち取った。
【組織犯罪特捜班シーズン2 第9〜14話】
検察が再審を諦めたことで自由の身になったウィットリーは、毒殺しようとした元妻アンジェラとヨリを戻し、刑務所への護送車で接触したハッキング界の英雄マクレーンを脱獄させる。さらに、専門家としてFBIに雇われたウィットリーは脱獄したマクレーンを追うステイブラーたち特捜班に加わり、ミスリードしながらマクレーンを確保する。
ステイブラーは「ウィットリーが脱獄の黒幕」と確信するが証拠はなく、捜査は難航する。一方、計画に不可欠なマクレーンを手に入れたウィットリーも手をこまねくことになる。義賊のマクレーンはウィットリーが語る復讐や大金に興味を示さなかったのだ。
アンジェラと共謀しマクレーンを従わせたウィットリーは市場を混乱させ、大金を手に入れる。さらに、街の電力網を人質にしたウィットリーは「逃亡用のプライベートジェット、服役中の息子リッチーの釈放、ステイブラーの“魂での償い”」という3つの要求を突きつける。
刑務所にいるリッチーを釈放させたウィットリーの目的は、裏切り者のリッチーを殺すことだった。逃亡を急ぐこともなく、ウィットリーがステイブラーへの復讐に酔いしれる一方で、マクレーンの協力を得た特捜班は街に電力を取り戻し、ウィットリー逮捕に動く。
アンジェラが運転する車で逃亡するウィットリーは勝ち誇っていたが、追跡するステイブラーに「ウィットリーがリッチーを殺した」と教えられたアンジェラはウィットリーに長男を殺されたときから抱える悲しみに引き戻され、ウィットリーを道連れに自殺する。その後、アンジェラの遺体は見つかり、ウィットリーは生存不明のまま事件は終わる。
おちゃのま感想
シーズン2はステイブラーの潜入捜査が中心に描かれる内容になったこともあり、シーズン1で描かれたウィットリーとの対決のみに着目した感想にしました。
まず、性犯罪特捜班のほうで描かれた裁判ですが、ウィットリーの弁護士に自らなったバーバの考えや心情が複雑すぎました。『性犯罪特捜班』とのクロスオーバーからウィットリーの事件を再開し、そこにバーバを登場させる・・・というサプライズでしたが、心躍る展開にはならず、残念な気持ちからのスタート。
刑務所に入っている間にウィットリーの身辺も変わったようで、シーズン1で傍にいた妻や子どもは登場せず、父ウィットリーの信奉者だった長女(アンジェラの娘)もほぼからまず、ウィットリーの近親者は元妻アンジェラのみというシンプルさ。登場人物を絞ったことで、ウィットリーの邪悪さがより際立ち、キーパーソンとして存在感を示すアンジェラにスポットが当たり、これはこれで良かったんじゃないかと感じてます。
そのアンジェラですが、ウィットリーの弁護士になったバーバ以上に何を考えてるのか想像できず、ラストまで読めない人でした。ウィットリーにとどめを刺したのはアンジェラだったわけですが、ウィットリーがリッチーを殺したと聞くまでは逃亡するつもりだったようにも思えるし、復讐するチャンスをうかがってたようにも思えるし・・・。ちょっとしたモヤモヤが残ってしまいました(ー_ー;)
さて、シーズン2は、ウィットリー&アンジェラだけでなく、マクレーンが物語を盛り上げてくれましたよね。ナルシシストのウィットリーと、真逆の人間性を持つマクレーンの組み合わせは絶妙で、犯罪者だけど愛着を感じるマクレーンの個性が魅力的に描かれてたと思います。そして、この事件に関してはステイブラー一辺倒にならず、特捜班それぞれに見せ場があった点もよかったです。特にお気に入りキャラのジェットが要所要所で活躍してくれたので、わたしは大満足。
ウィットリーについては死亡が確認されず、再登場の可能性を残した終わり方でしたが、ウィットリー役のディラン・マクダーモットさんが同じディック・ウルフ製作『FBI:Most Wanted』のメインキャストになったことを考えると、これで幕引きになるのかな。というわけで、ステイブラーや特捜班の物語は続いてゆきますが、『組織犯罪特捜班』についての感想はこれで終わりにしようと思います。