Episode4 This Is All I Need
母の家で暮らし始めたレイノルズは、さっそくニューアムステルダム病院に出勤するが、ジョージアの両親に預けているルナを迎えに行くマックスは「ヘレンの指示を仰いでくれ」とそっけない。一方、ERでは、薬物摂取の患者に襲われた看護師が大怪我を負う事件が起きる。
ERの安全
ERの危険を実感したローレンはヘルスケア委員会をなかば脅し、予算を確保する。スタッフたちは金属探知機や防犯カメラを期待していたが、“私立病院”を参考にしたローレンは警官を手配する。
ERに警官を配置したローレンは「問題解決」と満足するが、安心したのはローレンだけだった。何度も警官に理不尽な扱いをされているケイシーは、マイノリティのスタッフの安心できない思いをローレンに伝え、ローレンが密かにシャワーを使わせている“友達”も警官を歓迎しないはずだと指摘する。
「警官がいたら別の不安を生むだけ」という事実を突きつけられたローレンは警官たちに帰ってもらうが、ERの安全問題は残る。その問題を解決したのは、腎結石の疑いで救急搬送されたシムズだった。仁王立ちするだけで酔っぱらいの患者を黙らせたシムズは、新型コロナで失業したクラブの用心棒だった。失業中の用心棒たちを雇ったローレンは、車で生活している“シャワーを使わせている友達”のレイラに安心して眠れる場所を提供する。
母と息子の絆
青少年の避難所に保護された少年ライナスは「母さんに追い出された」と説明するが、母親のヤナは息子の捜索願を出していた。両者から話を聞いたフロムの提案で、親子は話し合いの場をもつ。ライナスと会ったヤナは「私の息子じゃありません」と言い張り、フロムはヤナの病気を疑う。
カプールの代わりに脳神経内科の暫定部長に任命されたアグネスの検査で、ヤナの脳に小さな病変が見つかる。カプグラ症候群という人物を誤認する病気のせいで、ヤナは息子が偽物に見えるのだ。
手術もできず、薬での治療は悪化を止める効果しかなく、母とふたり暮らしだったライナスはいとこが引き取ることになった。息子が行方不明だと思っているヤナを心配するフロムはアグネスにカプールのような“名案”を期待し、困惑するアグネスの「ヤナにとってライナスは死んだも同然」という指摘から“癒やしの嘘”を思いつく。
ライナスは死んだと知らされたヤナは悲しむが、事実が分かってどこか安心してると打ち明ける。「同じ悲しみを持つ人と話せば慰めになる」と勧めたフロムは、ライナスを部屋に呼び入れる。自宅に不法侵入した少年と会ったヤナは身構えるが、母の病状を受け止めたライナスは「勝手に家に入ってごめんなさい」と謝り、母を突然なくした寂しさを語る。大切な存在を失ったふたりにとって、それは新たな絆の始まりだった。
レイノルズの受難
レイノルズはヘレンのオフィスを訪ねるが、「ヘレンの指示を仰いでくれ」と言っていたマックスは引き継ぎをしていなかった。イランにいる母親違いの弟が死んだことで取り乱しているヘレンを見たレイノルズは、心臓外科で仕事を探すことにする。
しかし、10分前にレイノルズの復職を知らされた心臓外科に、レイノルズが担当できる患者は残っていなかった。身の置き所のないレイノルズは人手が足りないシンの手術の助手に名乗り出るが、術式に意見したことで「僕の指示に従わないなら出ていけ」と言われてしまう。
レイノルズとシンの経緯を聞いたマックスは笑いながらも、レイノルズに謝罪する。ごめんと謝ったマックスは、よその心臓外科を紹介すると提案するが、レイノルズの望みはニューアムステルダム病院で働くことだった。
ママのいる場所
祖父母の家ですっかり大きくなったルナはパパのマックスを見ても反応せず、食べ物の好みも変わっていた。さらに、ルナは片言の言葉で「ママはここにいる」と言い、マックスを困惑させる。
ルナを連れてNYへ向かうマックスは、葬儀の日以来、訪れてなかったジョージアのお墓に立ち寄る。「ママはここだ」とルナに教えたマックスは、僕だけじゃ自信がないとジョージアに語りかける。
おちゃのま感想
ジョージアの祖父母の大人な態度に感動しました。娘を亡くし、パンデミックになり、想像できないくらいの心痛の中で、孫との暮らしが慰めになってたと思うんです。父のマックスと暮らすべきだと理性で分かっていても、NYへ戻れば日中は病院の保育室で過ごすことになるわけだし、引き止めたい気持ちは強かったと思うんですよ。そこをモメるのではなく感傷的に描くところがこのドラマらしくって、感心&感動しております。
こちらはガッカリだった件。出戻りレイノルズが大歓迎されるとは思わなかったけれど、マックスのレイノルズに対する態度にやるせない気持ちになってしまいました。思えば、レイノルズが病院を去るときの態度もひどかった・・・。これがヘレンだったら、迷惑がられるほど気にかけてると思うんだけどな。レイノルズ本人が気にしてない様子なので嫌な雰囲気になってませんが、“友達”と言うなら人生どん底状態のレイノルズを気遣ってあげてくださいな(涙)