Episode18 Five Miles West
【ざっくりあらすじ】
ヘレンからマックスの主治医を引き継いだスタウトン医師は、マックスの仕事優先の言い訳に耳を貸さず、医療ディレクターを降りる時期だと指摘する。治療を受けるとスタウトンと約束したものの、新理事長のブラントリーが未払いの請求書を債権回収業者へ売却すると知ったマックスは、いつも通り自分の治療を後回しにする。
マックスのアイデア
助けを求めた患者を破産に追い込むブラントリーの計画に猛反発するマックスは「未収金1ドルにつき6セント回収する」と宣言し、24時間の猶予を与えられる。マックスは、滞納者それぞれが提供できるサービスで医療費を支払う“バーター取引”を提案し、それぞれ自分の得意な分野の作業をすることで医療費を支払った。
しかし、ブラントリーはマックスの奇抜なアイデアを認めない。今すぐやめてと命じられたマックスは「患者の信頼は絶対に裏切らない」と反論する。「このやり方は今回限りにして」と譲歩したブラントリーは、逆らうならガンより先にあなたを葬ると告げた。
代理出産の契約
親友のマイケルに付き添われERを受診した妊婦のリンが母子ともに危険な状態だとわかり、すぐに帝王切開での出産になる。赤ちゃんは無事に生まれるが、意識が戻らないリンは危険な状態が続いている。
リンはマイケルの代理で赤ちゃんを産んでいた。ふたりは正式な契約書を作成していたが、それは隣のニュージャージー州で作られたもので、ニューヨーク州では代理出産契約は違法になる。フロムがマイケルの力になろうとする中、病院へ駆けつけたリンの両親がマイケルの息子ロビンの親権を主張した。病院の法務部は院内の法廷に親権の差し止め請求し、法に従った判事は「解決するまでロビンを児童養護施設へ預ける」と命じた。
「たとえ離れても、あなたの息子さんにとって最善の人生を与えるんです」とフロムに諭されたマイケルは、ロビンを手放す決断をする。「息子には愛してくれる人が必要」というマイケルの息子を思う真摯な言葉を聞いたリンの両親は、娘が望んで代理出産を引き受けた事実に目を向ける。「もしものときに備えて、娘の形見が欲しかった」と打ち明けたリンの両親は、マイケルの腕にロビンを返した。
ヘレンの迷い
卵子を凍結するヘレンに付き添うパンタキは出産を急ぐヘレンに理解を示し、“手伝えるよ”と申し出る。同じ考えが脳裏をかすめながらも、即答できないヘレンは採卵を待ってもらう。
付き合って1か月しか経ってないパンタキの申し出を受けるべきか迷うヘレンは採卵までの間、学校で倒れた12歳の少女ダーニアを担当する。心停止や出血を引き起こした原因は持病の嚢胞性線維症とは関係なく、母の妊娠に不安を感じたダーニアが処方薬を飲まなかったからだとわかる。ダーニアの母親が次の子供を持つと決めるまで12年待ったと知ったヘレンは、パンタキに父親になってもらうのはまだ早いと悟った。
妻の形見
カフェのエラに「もう一度、謝りたい」と声をかけたカプールは、エラのブレスレットに目を止める。その様子から、ブレスレットはカプールの亡くなった妻のものだと気づいたエラは「あなたを傷つける気はなかった」と説明し、カプールにブレスレットを返した。
ブレスレットは、薬欲しさにロハンが売り払ったと思い込んでいたものだった。母の形見を持っていたかったロハンの気持ちを理解してやれなかったカプールは“悪かった”という伝言とともに、代々受け継がれる宝石箱をロハンに渡してほしいとエラに頼んだ。
未来へ残るもの
スタウトンに「あなたみたいなやり方でガンと闘う人は生き残れない」と言われたマックスは落ち込んだ。ヘレンは「ガンの治療を第一に考える医師だからスタウトンに任せた」と励まし、マックスは病気と向き合う恐怖を吐露する。まだ何も成し遂げてないと言うマックスを連れて、ヘレンはもうすぐ完成する壁画の前に立つ。それは病気のせいで仕事を失い、医療費を支払えなかった患者がマックスとの“バーター取引”で描いた作品だった。
おちゃのま感想
マックスの新しい主治医スタウトン先生が登場しました。主治医が変わっても仕事を優先するマックスは言い訳だらけですが、おそらく仕事に集中しているときは病気を忘れ、生きていると実感できるのでしょうね。とはいえ、治療を先送りにできないことも事実だと思います。スタウトンのようにガツンと言ってくれる主治医でないと、マックスを病気と向き合わせることはできないかもしれません。
ところで、パンタキは自分の子供たちの母親にヘレンを…と考えているわけじゃないんですね。交際1か月目の恋人としての立場をわきまえてるって感じでした。順調そうな二人を見ていると安堵しますが、ややいちゃいちゃしすぎな気が…(;^ω^)
今回ダーニアのママを演じたShirley Rumierkさんは『マニフェスト』でオータム役を演じてる女優さんです。シリアスなオータム役とは全く違う穏やかやな母親の表情に思わず見入ってしまいました。