Episode1~8
【ざっくりあらすじ】
メキシコのダムが崩壊した後、家族を見つけたマディソンは裏切り者のビクターを見捨てず、ニックが捜し出したルシアナを含め新たな共同体を作った。
平穏の終わり
マディソンが共同体を作った場所は塀に囲まれた野球場だった。平穏な生活も365日が経ち、共同体で暮らす仲間は47人に増えた。保護した少女チャーリーの家族を捜すため向かった先で、ナオミと名乗る元看護士の女性と出会う。マディソンはナオミを48人目の仲間として迎え入れた。
ナオミと出会ったその日、野球場に「すべてを渡し仲間になるか、苦しんだ末に死ぬか」と迫るメルとエニスが率いる集団が現れた。集団を誘導したのはチャーリーだった。チャーリーはメルたちのスパイだったのだ。メルたちが球場の駐車場に居座って数週間が過ぎ、共同体の食料は尽きた。ビクターもルシアナもナオミも、みな逃げることを考える中で、マディソンは諦めなかった。
守りたいもの
ナオミが以前いた政府のシェルターから大量の物資を手に入れ、共同体の食糧問題は解決した。その施設の存在をナオミが教えなかった理由は、ナオミが娘の病状を隠したため全滅した施設だったからだ。治療薬を捜しにナオミが出ている間に娘は亡くなり、悲劇が起こったのだ。
暮らしを立て直し始めた共同体に助けを求めるチャーリーが現れ、ケガをしたメルを助けてほしいと訴える。放っておけば死ぬというナオミの診断を聞いたマディソンは、メルを共同体の診療所へ運び治療した。
「エニスが大群を連れてくる」と言い、逃げようとするメルの様子から、ナオミはニックやアリシアのためにも逃げたほうがいいと忠告するが、マディソンは聞き入れなかった。マディソンが重症のメルを追い出したと知ったチャーリーは「彼を助けて」とニックたちに訴えた。誰かを恐れて見殺しにすることは人として間違いだと感じるニックは、アリシアとともにメルを捜した。意識朦朧状態のメルを発見したニックたちの脇を、エニスが率いるトラックが何台も通り過ぎて行く。先回りをして野球場に戻ったニックたちの目の前で、エニスはトラックに積んだオイルまみれのゾンビを解き放ち、球場の周りに火をつけた。
身動き取れなくなったニックとアリシアの救出に向かうマディソンに、ビクターとルシアナも加わった。共同体の人々は外へ逃げようとして、さらに混乱を招く。ニックたちが乗る車にゾンビが群がり、マディソンはゾンビを誘導し球場の中へ戻った。ニックとアリシアに生きていてほしいと願うマディソンに恐れるものはなかった。
復讐の連鎖
メルの集団を捜すニックたちは、出会った人の記録を撮影している元ジャーナリストのアルシア(アル)、“ローラ”という女性を捜す元警官のジョン、救世主との戦いが終わり仲間の元を去ったモーガンと知り合った。
メルとエニスを殺そうと思っているニックは“人は殺さない”というモーガンに興味抱く。ニックに人殺しをさせたくないモーガンは見つけたエニスを追い払おうとするが、ニックに気づかれてしまう。復讐を果たしたニックに、モーガンは家族と仲間を失い自分を見失った過去を語った。モーガンは師からもらった『平穏の極意』の本を、かつての自分のように恨みを抱えるニックに譲った。
モーガンの本を読み、母マディソンのことを思い出していたニックをチャーリーが撃った。チャーリーは逃げ、ニックは大切な人々に見守られながら息を引き取った。
ローラの行方
メルとの戦いに備え、土の中に隠しておいた武器や物資を手に入れたアリシアたちの荷物の中に、ジョンはローラのバッグを見た。球場を脱出する際、手当たり次第に持って出たそのバッグはナオミのものだった。ナオミは死んだと教えられ、ショックを受けたジョンにモーガンが寄り添った。「事実を調べる」とジョンに約束したアルは、アリシアたちを連れて出発した。目的地はメルたちの集合場所だ。
ローラは、ひとりで暮らしていたジョンの前に突然現れた女性だった。ケガをした女性を見つけたジョンは自宅へ連れ帰り、何の見返りも求めず親切に介抱した。女性が何も語らないため、ジョンは“ローラ”と女性を呼んだ。いつしかローラを愛するようになったジョンの望みは、ただローラが生きることだった。しかし、傷が癒えたある日、ローラは「私も愛してる、ごめんなさい」というメッセージを残し、ジョンの前から姿を消したのだ。
思わぬ再会
アリシアたちの戦いを止めたいモーガンは捕らえたメルの手下に襲撃されると教えるが、メルはモーガンの忠告を無視した。アリシアたちと睨みあうメルの無線から居場所を確認する女性の声が聞こえ、ナオミが現れた。車から降り立ったナオミを見たアリシアは引き金を引き、“ローラ”に歩み寄っていたジョンが撃たれた。
銃撃戦が始まり、仲間を置いて逃げようとしたメルの車は爆破された。「ごめんなさい」と言うチャーリーをルシアナは撃てず、チャーリーはモーガンが保護した。モーガンに説得されたアルはSWATの特殊車両を使い、ナオミを狙うアリシアを阻止した。撃たれたジョンを助けるため、モーガンたちはナオミを信じ、医療品があると言う野球場を目指した。
マディソンの望み
野球場には先回りしたアリシアたちが待ち構えていた。アリシアたちの標的はメルと一緒にいたナオミだ。装甲車に乗り込み、チャーリーを人質にしたアリシアは、散乱したカップ麺に目を止めた。それは野球場で共同体を作る前、マディソンが持っていたカップ麺と同じものだった。
野球場を見つける前、安全な場所を捜し家族とはぐれたマディソンはアルと出会っていた。装甲車を持つアルを襲ったマディソンは逆に捕らえられ、自分の物語をカメラの前で語ったのだ。カップ麺は、アルがマディソンに渡した“話してくれたお礼”だった。
アルの撮影記録にマディソンのテープが見つかった。そこに映るマディソンは、母親として、子供たちが以前の世界と変わらず善良なまま生きることを望んでいた。アリシアたちはナオミへの復讐を止め、最後に見たマディソンの姿をカメラの前で語った。
おちゃのま感想
マディソン一家からモーガン中心の内容に変わった印象の前半8話でした。
どんなふうにモーガンがマディソンたちにからむんだろう?と興味津々でしたが、こんなふうにメインキャラになるとは。しかも、現在時間のズレは、ダム崩壊後のことをすっとばすことで追いつているし。正直、もやっとした気持ちになってます。
『フィアー』は世界に変化が起きたとこから始まったため、じれったくもあり、本家のTWDに比べると物足りなさもありましたが、シーズンを追うごとにマディソンをはじめとする登場人物の描き方に引き込まれてました。なので、ここがターニングポイントだとしても、退場するニックやマディソン中心の物語として描いてほしかったです(涙)
かな~り気持ちが萎えておりますが、善人のジョンが助かった点はよかったと感じてます。ジョンは全員を繋ぐ要ですよね。モーガンはリーダータイプでないどころか、トラブルメーカーになる場合が多々あるので、ジョンがうまくコントロールしてくれれば、チームとしてまとまってゆきそうな気がします。
世界が変わる前から、依存症で心優しきニックにかかりきりの母マディソンと心の距離を感じていたアリシアが、ビデオで母の深い愛を知るのは悲しすぎでした。この先、アリシアがたくましく生き抜いてくれますように(祈)