1Season 全22話
【ざっくりあらすじ】
NY監察医のヘンリー・モーガンには、歳を取らず死ぬたびに“川(水)”の中から蘇るという不老不死の秘密があった。ヘンリーの秘密を知るのは、息子エイブただひとり。ヘンリーはNY市警のジョーの捜査を手伝い、ふたりは信頼し合うパートナーになる。ある日“アダム”と名乗る男が、ヘンリーに興味を示し接触を開始した。
気に入ったドラマだったのに、シーズン1で終わってしまいました。
すごく残念な気持ちですが、ちゃんと最後は(それなりに)まとめられた形で終わってます。
とはいえ、シーズン2があれば・・・と思う気持ちは強いです。続いていれば、ヘンリーとジョーの関係が単なる相棒的なものではなく、ヘンリーの秘密を共有しもっと深い絆で結ばれる事になるだろうし(わたしの希望)、さらに面白い展開が想像できて・・・本当にっ残念。゚(゚´Д`゚)゚。
このヘンリーの“不老不死”という設定は、“死ぬたび必ず裸で水の中(川)から復活してくる”という設定で、“裸”という点で、蘇りにちょっと捻りを加え面白さを出してました。
ヘンリーは不老不死なのですが、死なないわけではなく“死んで蘇る”というのがポイントです。なので、“死”の恐怖もその時感じる痛みも本物で、死んだ場所で姿が消えると同時に川から復活してくるという仕組みです。
“不老不死”については、解明されないまま終わってしまいました。これは続いていたとしても”謎”のままだった可能性の方が大きいかな。
ドラマの大きなテーマは、同じく不老不死の男“アダム”との戦いでした。アダムは2000年も生きてきた人物(ヘンリーは200年)で、ありとあらゆる拷問も体験し、悪魔と化したような男でした。2000年の間に“善”より“悪”になってしまったアダムの存在が、非常に不気味。
アダムが、偶然自分と同じ“不老不死”のヘンリーの存在に気づいた事が、ヘンリーとエイブの前から姿を消したアビゲイルの事件に繋がります。アビゲイルは、今なおヘンリーが忘れる事のできない妻で、ともにエイブを育てた女性。(エイブはホロコーストを生き延びた赤ちゃんで、戦地にいたアビゲイルとヘンリーが養子にした息子)年老いたアビゲイルは、ある日ヘンリーたちの前から姿を消したのでした。
アビゲイルの事はヘンリーの記憶としてちょくちょく描かれ、シーズン後半になってアダムの事件と繋がり、アビゲイルが姿を消した理由も、その後どうなったのかもきちんと描かれました。アビゲイルはアダムからヘンリーを守る為、最後は自ら命を投げ出していたのです。
基本は1話完結ものなのですが、シーズン通してのテーマとそれに繋がる伏線も回収し、しっかりと練られたストーリー展開のドラマでした。本当に惜しい・・・です。
メインキャストのヘンリーとエイブの親子関係。ヘンリーとジョーの相棒関係、ヘンリーとルーカスの師弟関係。それぞれ面白さを含んだ魅力ある関係でした。登場人物たちの会話も面白く、わたしのツボにはまりました。信頼できる上司リース警部補や、同僚ハンソン刑事もよかったです。魅力ある登場人物、心地よいチームワーク、興味を惹くストーリー・・・そんな質の良さを感じるドラマでした。
さよなら長生きのナイスガイ、ヘンリー先生。
【追記】
感想を書いたところでAXNさんのサイトに、番組クリエーターのミラー氏の「シーズン2で考えていた構想」が載っていました。
簡単に抜粋すると・・・
・ヘンリーはジョーに秘密を打ち明けようとするが、邪魔が入り打ち明けられなかった。
・ヘンリーの秘密に最初に気が付くのは、ルーカス。
・新たな不老不死の女性が現れ、ヘンリーと交際することになる。
・誰か(新たに現れた不老不死の女性の可能性大)が、閉じ込め症候群に陥ったアダムの生命維持装置を外し、アダムを殺す事で助け出す。
・ヘンリーとジョーの関係は、いずれ進展する予定はあった。