Episode8 Sand Trap
【ざっくりあらすじ】
3か月の休養生活でシャーロックのPCSは改善し、NYへ戻って来たシャーロックはさっそく捜査に加わった。切り出されたコンクリの中から見つかった遺体は日本製セダンのシートベルトで絞殺されたとわかり、シャーロックは被害者のリストバンドに仕込まれていたチップから身元を特定した。
被害者周辺
被害者はパーサス社を停職になったローレン・ウェクスラーだった。「お前は終わりだ」とローレンに告げた上司のサリンジャーに疑いがかかるが、サリンジャーにはサンフランシスコに居たというアリバイがあった。容疑者扱いされたサリンジャーは、“終わり”と言ったのはローレンがかかわっていた『MERMA(メルマ)』というプロジェクトのことだと説明した。『MERMA』は海の自動掃除機のような機械のことだ。開発リーダーとして引き抜いたローレンが「実用化は無理」と言い出したことで、サリンジャーはローレンを停職処分にしたのだった。
サリンジャーは、数週間前珍しく会議に顔を出したローレンが“トロイ”という人物と電話で言い争っていたと教えた。警察の訪問を受けたトロイは「服を着てくる」と断り、裸のまま裏口から逃げてしまった。トロイの確保をベルに任せ、ガレージを調べたシャーロックとジョーンは『MERMA』を発見した。ローレンは密かに『MERMA』を完成させていたのだ。捕まったトロイの話から、ローレンがプロジェクトを盗んだ理由は、パリンジャーが『MERMA』の技術を公開すると決めたからだとわかる。大金を生み出す『MERMA』の開発に意欲的だったローレンは失望し、設計図を盗んだのだ。
ハドソン川の砂
ローレンはハドソン川で『MERMA』の性能テストをしており、その様子を撮影した映像には建設現場の警備員ともめるローレンが映っていた。映像の様子から、水質がカギになると考えたシャーロックは“非正規隊”のゲイに調査を依頼した。
シャーロックとゲイがハドソン川で実地調査をしている間、ジョーンはローレンともめた建設業者を調べるため建築局へ足を運んだ。窓口の担当者の話から、ローレンも建築局を訪れていたとわかる。ローレンに応対したピカリングは「私が言ったことは内密に」と前置きし、建設業者のトパーズ・ヴァレー産業に「認可しないと殺す」と脅されたと打ち明けた。トパーズ・ヴァレー産業は、最も需要の高い資源のひとつである“砂”を扱うインド系砂マフィアのペーパーカンパニーだった。
砂マフィアと事件の真相
実地調査の結果、トパーズ産業が砂を吸い上げたせいで、ハドソン川にかかるマラコット橋が崩壊寸前だと判明した。シャーロックたちは「違法に砂を吸い上げていた砂マフィアが橋の崩落に気づいたローレンを殺した」と考えたが、意外にも建築局は砂採取を認めていた。その申請を許可した検査官のガーザは、自宅で砂マフィアのジンダルの手口で殺された姿で見つかった。遺体を確認したシャーロックは、ジンダルの犯行ではないと断言した。犯人はガーザの手首を革のベルトで縛っていたが、信仰上ジンダルたちが革に触れるとは考えられなかった。
ガーザの手書き文字と認可を許可したサインは別物だと判明し、シャーロックは砂マフィアに「認可しないと殺す」と脅されたとジョーンに話したピカリングを疑った。「ピカリングは建設業者から賄賂を受け取っている」という噂が真実なら、橋が崩落すればピカリングは再建事業の裏金で大儲けできるのだ。追及されたピカリングは弁護士を要求し、グレグソンはピカリングの愛車の捜索令状を手渡した。署へ呼ばれたピカリングが乗ってきた車は、犯人がローレン殺害に使った“日本製セダン”だった。
ジョーンの客
シャーロック不在の間も、ジョーンたちはマイケルの捜査を続けていた。しかし、NYから姿を消したマイケルの足取りはつかめず、「犯行を自粛する」という言葉通り鳴りをひそめている。
予定より早くNYへ戻ってきたシャーロックに、ジョーンは妊婦のケルシーを紹介した。養子を迎える計画を進めていたジョーンは、養父母候補と会うためフィラデルフィアからNYへ来ているケルシーを自宅に泊めていた。ジョーンが母親になることに賛成したシャーロックは、依存症の自分の存在が障害になると懸念した。しかし、代理人にシャーロックの依存症の件も伝えているジョーンは、現在の生活が問題になるなら養子は諦めると決めている。
シャーロック宅で数日過ごしたケルシーは、自分で子供を育てると決断した。医師から探偵に転身したジョーンの生き方と、そんなジョーンを「何にでもなれる」と認めるシャーロックに、学生のケルシーは諦めない勇気を与えられたのだ。夢が先送りになったジョーンのそばにはシャーロックが寄り添っている。
おちゃのま感想
シャーロックは表情に生気が戻ってましたね!
3か月の休養であんなに回復するのなら、やはりちゃんと休むべきなんですよね~。今後は休む習慣を身に着けることに努力の才能をつぎ込んでほしいです。
事件の方も面白かったですが、今回の見どころはシャーロックとジョーンの関係でした。ふたりの互いを思う強い気持ちは、愛情ですよね。それが男女の関係を超えたところにあるというのが、とても素敵に思えます。
もし、ジョーンの願いが叶い、シャーロック宅に赤ちゃんがやってくるとしたら、シャーロックは独特な方法で、すんごくその子を可愛がるんだろうな~・・・と想像してます。そんな微笑ましいシャーックを見たいものです。