Episode9 The Cyranoid (No. 35)
リズの不可解な行動は“国を売る者”をあぶりだすためではないかと考えるクーパーは、アメリカ政府内部にいると思われる“ラキーティン”候補の国土安全保障省5名の権限を停止し、チームにその5名の調査を指示する。そんな中、“ケミカル・メアリー”ことブレマーがタウンゼントの組織にかけた通話音声を入手したレッドが作戦本部に現れる。
リズのアバター
レッドが入手した通話音声の中で、リズに脅されている様子のブレマーはタウンゼントをDCに呼び出していた。危険に飛び込もうとしているリズを案じるレッドに協力したチームは、ブレマーが使った衛星電話からリズの隠れ家を特定するが、リズはタウンゼントの手下に連れ去られ、チームが逮捕できたのは置き去りにされたブレマーだけだった。
レッドも知らなかったが、ブレマーはネヴィル・タウンゼントの妹だった。リズが化学兵器ブローカーのブレマーを誘拐した目的は、タウンゼントと接触するためだったのだ。敵であるタウンゼントに拉致されたリズの身が心配される中、タウンゼントの手下に誘拐された女性はリズそっくりの偽物だと判明する。
リズの思惑がわからず困惑するチームの前に偽リズが現れる。正体不明の偽リズが作戦本部に出頭してきたと教えられたレッドは「彼女は恐らく“シラノイド”だ」と教え、気をつけろと警告する。“シラノイド”は、雇い主に似た代理人として音と映像を中継し、会話可能なアバターを提供するサービスのことだ。レッドの警告通り、取調室を抜け出したリズのアバターは移送を待つブレマーを殺し、難なく作戦本部から脱出した。
ブレマー殺害を指示したのは、ブレマーの兄タウンゼントだった。レッドと対抗する力を得るため、アバターを通じタウンゼントと会ったリズは、カタリーナを殺したのはタウンゼント指令の懸賞金を受け取ったカザンジャン兄弟ではなく、“N13”のレッドだと教えた。「あなたが殺すべきはレッドだ」と訴えるリズは手を組むことを提案するが、カタリーナの娘でFBIだったリズを信用できないタウンゼントは「代償を払え」と言い、危険な存在の妹ブレマーを消すよう求めたのだ。
敵の敵
リズがシラノイドを利用していると知ったレッドは、シラノイドを派遣している“コミッショナー”を見つけ出す。レッドに脅されたコミッショナーはリズを見つける方法は“シラノイドと通話中に信号をたどること”と教え、レッドはリズのアバターの部屋で待ち伏せする。
アバターを通じリズと対峙したレッドは「停戦して話し合おう」と提案してみるが、会えば操られると悟っているリズは応じない。アバターに銃を突きつけ、時間稼ぎしたレッドは信号の逆探知に成功する。しかし、見つけた隠れ家にリズはおらず、その部屋にあった携帯はタウンゼントに繋がった。電話に出たタウンゼントはすっかりリズを信用していた。
ラキーティン
5名いたラキーティン候補のひとりの遺体が見つかり、クーパーはレッドが口封じのため殺したのではと疑うが、殺したのはレッドの“任せておけ”という指示に背いたラキーティンだった。権限を停止されたラキーティンは動揺し、同じように権限を停止された男を自分の身代わりにしたのだ。
「政府が我々のビジネスを邪魔する恐れを減らした」と悪びれないラキーティンに憤るレッドは「私は30年、計画に携わっているんだ」と叱責し、また素人のような危険なマネをすれば私は君を永遠に切ると忠告する。
レッドが「彼らは真実を見抜く」とラキーティンに言った通り、チームはラキーティンが仕組んだ細工を見破り、ラキーティンが偽物をFBIに差し出すため候補者のひとりを殺したと確信した。
辛い決断
今回、リズが起こした騒動を目の当たりにしたパナベーカーは「どこに線引きをするか」と、クーパーに問いかける。レディントンが背負わせた重い運命に立ち向かうリズを見てきたクーパーは「人生で一番つらい線引きだ」と言い、リズの逮捕状を要求した。
おちゃのま感想
逃亡中のリズがアバターを使い暗躍するというエピソードでした。アイデアや内容は面白かったけれど、なんとな~く苦肉の策にも思え、少々フクザツな気持ちです。リズが顔を見せないという設定は、演じるメーガン・ブーンの希望から急遽こういう展開になったのかな?と、あれこれ考えてしまいます。
ところで、リズがどういうツテを使って、ケミカル・メアリーやシラノイドといった存在を知ったのか気になります。レッドのように裏社会に通じる人物がリズに情報を与えてる(売ってる)と思うのですが、その人物が誰なのかレッドは思いつかないのかな。
タウンゼントが指令を出してまでカタリーナを追った理由は、家族を殺された復讐だったんですね~。なんとなく、タウンゼント指令も後付けのような気がしてきちゃった(´・ω・`)